第115話

「…そうなんだ…。

田中なら、皆羨ましがるだろうな…。

付き合っちゃおっかな?」



涼はおどけたように、

そう言う



私は一度だけ、

コクリ、と頷いた





「咲、俺が田中と付き合っても、

いいんだよな?」



涼はゆっくりと

そう私に問い掛ける



涼の目も、私にそう問い掛けている





「うん。構わないよ。

二人は似合うと思うよ」



最後の方は、

涼の顔を見れなかった



頭の中に、涼と愛美が寄り添う姿が浮かんだが、

とても二人は似合っていた

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