第23話

母親が居なくなってくれて嬉しいなんて言ったら、


皆、どんな顔をするのだろう?



俺は、ずっと母親なんか居なくなればいいと思っていた



そして、俺の願いが叶ったのか、


母親はある日を境に、

家には帰って来なくなった




俺は靴を脱ぐ時、

制服のズボンを捲り上げ、

自分の足首に

視線を落とした



そこには、

変色した皮膚



それは、明らかに正常な人間の足とは違う



“お母さん辞めて…

熱いよ…”



冬の寒い日、

石油ストーブ…



その上には、

沸騰したやかん…

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