夕霧カノンは白魔導士様

第17話。幕間、とてもとても大きな切望

『僕』

「…その名前では呼ばないで下さいと

　何度も言っているじゃないですか」

『？？？？？』

「カカッ。その方が面白そうだからなあ」

「それとも何か？「本来の銘」で呼ばれたい

　のか？うん？」

『僕』

「…ノーとしか言えないことを知っている癖に」

『？？？？？』

「アハハハハ。打っては響く上に思い通りの

　反応が返ってくると楽しいのう」

『僕』

「…悪趣味め」

『？？？？？』

「褒め言葉じゃのう」

『僕』

「うんざりするよ」

『？？？？？』

「ま、ただ弄くる為にそなたを呼んだ訳では

　ないのじゃ」

「わっちの予想通りじゃが」

「無様じゃね？お前」

『僕』

「……………」

『？？？？？』

「こうなることを予想して邪魔は入れたが」

「改めて、邪魔を入れた理由は何故だと思う？」

「単なる趣味じゃないのじゃ」

「……我が眷属であるそなたが敗北する展開を

　わっちは望んでいないのじゃ」

『僕』

「…とても優しい親心有り難く思いますよハイ」

『？？？？？』

「棒読みで言っても無意味じゃぞ」

『僕』

「代償。」

『？？？？？』

「うん？」

『僕』

「僕はこの戦いが終わったら貴方に何を

　すればよろしいのでしょうか、主様」

『？？？？？』

「…カカッ。それで良い」

「今は戯れに呼んだだけじゃから代償は決めん」

「そうじゃのう。成果次第じゃ」

「もっと言えば」

「勝てよ、こんな所で躓いてないて」

『僕』

「御意に」

「では、チカラをお借り致します、我が主様」

『？？？？？』

「アハッ、本当によく響くやつじゃのう。

　そうは思わないかのう。そう……………

　ここまでもここからも「物語」に

　付き合ってくれる人々たちよ」