何だこれは……(褒めてます)
この話は、人間にまぎれてごく普通の社会人生活を送っているゴリラの物語です。終始どういうことなんだこれは……という状態ですがちゃんといい話なのがまた面白いです。
可愛くて人柄(ゴリラ柄?)のいいゴリラのほっこりエピソードが続くので、穏やかなスローライフもののような楽しさがある作品だと思います。
この設定で長編を書けるのは歴戦の猛者だと思いました。
「ウホ」しか言わないゴリラの言葉が何故か理解できる人間たちにもじわじわ笑ってしまって面白すぎて電車の中で読むものじゃないと思い途中で中断して部屋で読み進めました。
ゴリラが不甲斐ない自分に苛立ってドラミングし、医療従事者たちがそれを取り押さえているシーンが特に好きです。(未読の方は何を言っているのか分からないと思いますが本当にこういったシーンがあるんです。信じてください)
思わぬところで名作を見つけてしまいました。
続きも楽しみに読みます。