ガラスの靴より、魔法の杖を

蓮美ちま

ガラスの靴より、魔法の杖を


夢と、恋。

仕事か、結婚か―――。


今日だけは、絶対に泣いてはいけない。


田崎里奈、二十六歳。

私にとって、今夜は特別な夜になる。



「ごめんね、お待たせ」

「ううん、俺も今さっき着いたところ。お疲れ、里奈」


改札前で待っていたスーツ姿の律の元へ小走りで駆けていくと、彼は穏やかに微笑んでくれる。


真鍋律、二十六歳。

中学からの同級生で、十四歳の頃に彼から告白されて交際を始めた。付き合いは十二年に及ぶ。


「食べたいものある?」


時刻は午後八時過ぎ。

夕食は食べてないけれど、特にお腹は空いていない。


「ううん、なんでも大丈夫」

「じゃあ久しぶりに行きたい店あるんだけど、いい?」

「うん、どこ?」


そうしてふたりで連れ立って来たのは、駅から徒歩八分ほどの位置にあるダイニングバー。

小さな二階建てビルの脇の細い階段を上り、アンティーク調の木製の扉を開ける。


「ここって……」

「覚えてる?」

「うん。はじめてふたりでお酒を飲んだお店、だよね?」

「正解」


高校は同じところに行ったけれど、律は東京の大学、私は地元にある美容専門学校へ進学したため、四年間は遠距離恋愛だった。


私の二十歳の誕生日、わざわざ東京から戻って来てくれた律と一緒にこのダイニングバーでお祝いをした。


居酒屋すら行ったことがなかったのにおしゃれなバーに入ってしまったせいで、ふたりとも緊張しっぱなしだった。


店内は薄暗くて、静かな音量でジャズが流れている大人な雰囲気。

お酒の味なんて全然わからなくて、思った以上にお会計が高くて、「次は普通の居酒屋にしよっか」と苦笑しあったのを昨日のことのように思い出せる。


「そろそろ大人になったし、いい機会だからリベンジしておこうと思ってさ」


イタズラな笑顔は中学の頃からちっとも変わらない。

その眩しい表情に、ぎゅっと胸の奥が締め付けられる。


今日はきっと、何度もこんな気持ちになるのだろう。


――――それでも、絶対に泣いちゃダメ。


「いいね。リベンジしよう」


私は意識してくいっと口角を上げて微笑み、店内へと足を進めた。



**


中学二年の夏休みの終わり頃、クラスのみんなでお祭りに行った。

女子のうち何人かは浴衣を着ていて、私もそのうちのひとり。暑かったけれど、律に可愛いと思ってほしかったから頑張った。

その甲斐あってか、かき氷を買う列に並んでいる時に告白された。


『田崎』

『……なに?』

『俺さ、田崎が好きなんだ。その、付き合って、くれませんか?』


もちろんその場でOKして、そのあとはふたりで手を繋いで夏祭りを楽しんだ。

クラスのみんなに私たちが付き合い始めたことがバレてしまったけど、冷やかされるのすら幸せだった。



「あの時、めちゃくちゃ緊張したな」


二十歳の時に初めて一緒にお酒を飲んだ場所で、付き合い始めた時のことを思い返す。

まるで思い出をひとつずつ整理しているかのようで、心が音を立てて軋んだ。

軋む音に耳を塞ぎ、さらに思い出話に花を咲かせる。


「律、なんでか敬語だったよね」


中学生の頃の記憶はほとんど曖昧なのに、律が告白してくれた時のことだけは鮮明に覚えている。

夏の暑さのせいか、緊張と照れくささのせいか、顔を真っ赤にして気持ちを伝えてくれたのがとても嬉しかったから。


「そうだったかも。女子と合流する前に男子だけで集まっててさ。他にも何人か好きな子に告白するって奴がいたし、自分だけうまくいかなかったら、とか考えてドキドキしてた」


取り分けたサラダやボロネーゼを食べながらウイスキーを呷る律は、すっかり大人の男性だ。

薄暗い中にジャズの流れる大人な雰囲気の店内にいても、少しも違和感がない。


カウンター席に隣同士で座り、思い出を語るその横顔を、目に焼き付けるようにじっと見つめた。


「里奈はピンクの浴衣で、髪も綺麗に結ってあってさ」

「うん。めちゃくちゃ張り切って頑張ったもん。あの日の思い出があるから、お店にお祭りに行く子が着付けで来店すると、いつも以上に気合い入れて可愛くしてあげたくなる」

「そっか」


目尻を下げて頷いた律を見て、しまった、と思った。

でも顔には出さないよう、必死に笑顔を保つ。


私はさりげなく話題を変えようとしたけれど、なにも見つからなかった。

どんな話題を選んでも、この感情からは逃げ出せない。


視線を彷徨わせ、結局目の前のカクテルに口をつける。


「あの店で美容師として働くのが、里奈の夢だったもんな」


拍子抜けするほどあっさりと、律が核心に触れた。


「律……」


穏やかに微笑む律の顔を見たら、絶対に泣かないと決めていたのに目頭がじわりと熱くなった。



二年前、私は病気で亡くなった母から美容院を引き継いだ。

子供の頃からの夢だった美容師になって四年目の頃だった。


母が美容師だったこともあり、子どもの頃から髪形を褒められる機会が多かった。

長い髪をスルスルと編み込み、いつも可愛くしてくれる。

幼い私には、母がまるでシンデレラに出てくる魔法使いに見えた。


自分もできるようになりたくて、母に教わったり雑誌を見て真似したりと、髪をアレンジするのが楽しくて仕方なかった。


小学校高学年になるにつれ、周囲もどんどんおしゃれに目覚めてくる。友達に頼まれて学校でヘアアレンジをしてあげると、満面の笑みで感謝を伝えてくれた。


――――私も、人を可愛く変身する魔法を使えてる……!


それが嬉しくて、母と同じ美容師を目指し、今に至る。


母とふたりでやっていた小さなお店だけど、ひとりでお店を継続させていくのは想定以上に大変で、最初の一年はなりふり構わず仕事に打ち込んだ。


集客を図り、技術力を上げるのはもちろんのこと、様々な企画を立ち上げた。


学生に向けたヘアメイク講座、二十代向けの浴衣や着物の着付け教室、子育て世代に向けた子供のヘアアレンジ講座など、カットやカラーなど従来のサービスだけでなく、思いつくものを手当たり次第にやってみた。


不安だったけれど、必ず成功すると自分を信じて突き進んだ。


そのおかげで、今はスタイリストとアシスタントの子をひとりずつ雇い、3人でお店を回して利益を上げられるまでになっている。


自分の店を軌道に乗せ、ようやく余裕がでてくると、仕事が楽しくて仕方がない。

もっとお客さんに喜んでもらうために、次はどんな企画をしてみようか。

考え出すと楽しくて、あっという間に時間が過ぎていく。


律から海外転勤の話を聞いたのは、そんな時だった。



『俺と結婚して、ニューヨークについてきてほしい』


青天の霹靂だった。


お互いに二十六歳になれば、そろそろ結婚を意識する年齢ではある。

けれど、私たちの間にそんな話は一切出なかった。


紙切れ一枚を役所に提出しなくても、信じてもいない神様に誓わなくても、私たちはずっと一緒にいる。


何の疑いもなく、そう信じていたから。


『ニューヨーク……?』

『うん。先週、内示が出た。半年後にはニューヨーク本社に異動になる。たぶん、少なくとも十年は日本に戻らない』


目の前が真っ白になるとは、こういうことだと思う。


話を聞いた瞬間、その日はそれ以上なにも考えられなかった。

律の辛そうに笑う顔だけが、今も脳裏に焼き付いている。


律は外資系の保険会社に勤めている。

CMでもよく目にする大企業。そこで二十六歳にしてニューヨーク本社への異動は、とんでもなく栄誉あることだと私にも理解できる。


その異動を断るはずがないし、律の優秀さを会社が評価してくれたのだから喜ばしい話だ。


だけど、私がニューヨークについていけるかは別問題。


小学生の頃に親の仕事の都合でアメリカに住んでいたため英語が話せる律とは違い、私の英語なんて「ディスイズアペン」のレベルだ。

よく学生の頃は律に勉強を教えてもらっていたけれど、それでも英語だけは赤点ギリギリしか取れなかった。


そんな私がいきなりニューヨークで生活できるとは思えない。


なにより、私には母から受け継いだお店がある。

ようやく軌道に乗せ、スタッフを雇い始めたばかり。

その店を捨てて、彼についていくなんて……。



「里奈」


必死に唇を噛み締めて俯いた私の名前を、律が呼ぶ。


律が私を「田崎」ではなく「里奈」と呼び始めたのは、中学三年の頃。

そろそろ本格的に受験シーズン突入という夏の終わりに、唐突に呼んだのだ。


理由を聞くと、その日が付き合い始めて一年という節目だったからだと、顔を真っ赤にして教えてくれた。


律に名前を呼ばれるたびに恥ずかしくて、くすぐったくて、嬉しかった。

その気持ちは、十二年経った今でも、少しも薄れていない。


「里奈」

「……うん」

「俺は、夢のためにまっすぐに努力できる里奈が好きだよ」



――――ずるい。


そんなの、ずるいよ。


泣かないって決めたのに。

私が泣く筋合いなんてないのに。


散々悩んで、夜も眠れなくなって、食欲がなくなるほど悩んでも、どうしても決断できなかった。


「私は……私も、律がすき」

「うん」

「中学生の頃からずっと、ずっと律だけが大好き」

「うん。知ってるよ」


どうして、そんなふうに笑うの。

わかってるくせに。


もっと責めてくれていいのに。

もっと怒ってくれていいのに。


どうして、そんなに愛しそうな目で私を見るの……。


「律」


苦しい。

言いたくない。

どうして、好きなのに……。


「律……っ」

「大丈夫だよ、里奈。わかってるから、大丈夫」


律はそう言うと、膝の上で硬く拳を握っていた私の手をそっと包み込む。

そのあたたかさは、あの夏祭りの日、初めて手を繋いだ時とまったく同じ。


それが余計に切なくて、ついに堪えきれなくなった涙がぽろりとひと粒頬を伝った。


「辛い思いをさせてごめん。たくさん悩ませてごめんな」


律の人差し指が、メイクでは隠しきれなかった私の隈をなぞる。


「やだ、律が謝らないで……っ」


いやいやと聞き分けのない子どものように首を振る。

謝らせているのは私なのに、律を責めるような口調になってしまった。


「俺、わかってて言ったんだ。里奈がどれだけ努力して美容師になったか、今の店をどれだけ大切にしてるか、いちばんそばで見てきたのに」


もうひと粒零れ落ちた涙が、私の頬に触れる律の指を濡らす。


「里奈が頷けないのをわかってて、それでも言いたかった。里奈を愛してるから結婚したいし、離れたくない。連れていきたい」


何度も贈られた『愛してる』の言葉が、こんなにも悲しく響くなんて。


どうして、私は律にこんな顔をさせているんだろう。

こんなにも私を想ってくれる人は、きっと世界中探したっていないのに。


ねぇ、律。

私も愛してるの。離れたくないの。一緒にいたい。


でも、言えない。

私は母から継いだ自分のお店で、魔法使いになる夢を捨てられない。


律の想いに応えられない私に、彼の前で泣く資格なんてない。

そう思い、血が滲むほど唇を噛み締めた。


涙で視界が滲んで、今律がどんな表情をしているのかわからない。

端から見れば、律が私を泣かせているように見えてしまう。


メイクが崩れるのも構わずぐいっと涙を拭うと、目の前の律は悲しみも切なさも全部優しさで包み隠したような、穏やかな表情で微笑んでいる。


「里奈に、ひとつ頼みがあるんだ」



***


「たしか高校卒業した頃はこのくらいじゃなかった?」

「そうだ、必死に髪伸ばしてた頃だな」


私より少し硬い髪にハサミを入れる。

野球部だった律は、中学高校と坊主頭だった。

夏が終わり、部活を引退した途端に髪を伸ばしだすのは、きっと高校球児あるあるだと思う。


名古屋と東京で四年間の遠距離恋愛だった時、律が髪を伸ばしだしたら一気にモテるようになって、不安になったのを昨日のことのように思い出す。


すぐに私の気持ちに気付いた律は毎晩のように電話をしてくれて、不安を取り除いてくれた。


やっぱり、このくらいのミディアムヘアが律にはよく似合う。もちろん、坊主頭も好きだったけれど。


「はい、おしまい」

「お、さっぱりした。さすが里奈、うまいな」


律の頼みとは、私に髪を切ってほしいというものだった。

こんな夜中に自分のお店に律がいるなんて、なんだか変な感じだ。


鏡越しに褒められ、私はなんだか照れくさくて口を尖らせる。


「お酒飲んでるのにハサミ持つなんて、絶対ダメだと思う」

「言うほど飲んでないだろ。グラス半分も減ってなかったし、食事もほとんど口つけてなかった」


相変わらず、律は私のことをよく見てる。

カットクロスを外すと、セットチェアから立ち上がった律が店内を見回した。


「『ソルシエール』って、魔法使いって意味だっけ」

「そう。私、シンデレラに出てくる魔法使いになりたいの」


ヘアメイクひとつで、女の子は可愛くも強くもなれる。

その手伝いがしたくて、私は美容師になった。

ソルシエールという店の名前の由来もそこからきている。


「そっか。俺は王子様になり損ねたな」

「……律」

「里奈はガラスの靴じゃなくて、魔法の杖を選んだんだよな」


そう呟いた律は、これまで見たことのないような表情をしていた。

今にも泣き出しそうな悲しさを纏っているのに、必死に笑おうとしているように見える。


もしかしたら、私も同じ表情をしているのかもしれない。


きっと、これが最後。

こうして向き合って話すのは、今夜が最後だとわかっているから。


私の口から言わないと、この関係に終止符を打てない。


十二年。これまで生きてきた人生の約半分を一緒に過ごしてきた。

初めての彼氏が律だったから、私の経験はすべて律で彩られている。


私の青春は、律だった。


ぎゅっと目を閉じると、瞳の裏側に一緒に過ごした日々の映像が鮮明に映し出される。


ちょっとした誤解でケンカしたり、ヤキモチを妬いて困らせたり、そのたびに律は私を抱きしめて「大丈夫」と言ってくれた。


告白されたのも、手を繋いだのも、キスをしたのも、それ以上だって全部律だけ。


嬉しい時も、悲しい時も、真っ先に報告をする。


綺麗な景色を見たら律を思い出すし、おいしいご飯を食べたら今度は律と一緒に食べたいと思う。


それくらい、彼は私のすべてだった。


「ずっと一緒にいよう」なんて言葉にしなくても、ずっと一緒にいられると信じていた。


子供の頃だけじゃなく、大人になってからも、たった二週間前までは、この幸せな日々が続いていくと疑いもしなかった。


「……律」

「ん?」


泣くな。

泣くな、私。


「私はここで、人を輝かせる魔法使いでいたい」


律は、少なくとも十年は向こうにいると言っていた。

大学の四年間だけ、それも名古屋と東京の遠距離恋愛とはわけが違う。


きっと、律は「待っていてほしい」とは言わない。

私も、「待ってるね」とは言わない。


〝十年〟とは、そんな約束ができるほど短い時間ではないと、私たちは知っているから。


「私は、あなたと一緒にニューヨークには行けません」


言ってしまった。

もう戻れない。


楽しくて、幸せで、愛おしい日々。

恋も、仕事も、全部が順調で、なにも怖いものはなかった。


でも、明日から律は隣にいない。

急に真っ暗闇の中にひとりで放り出された気分だった。


もう抱きしめて「大丈夫」と言ってくれる人はいない。

それでも。


「子供の頃からの夢を、大好きな仕事を、諦められません」


本当は、律のことだって諦められない。

大好きで、大好きで、どうしても離れたくない。


堂々巡りばかり。どれだけ悩んでも、やっぱり心が揺らぐ。


だから、今こうして伝えないと進めない。

私も、律も。


「私と、別れてください」


涙を隠すため、深く頭を下げた。


大丈夫。大丈夫。

頭の中で私が私を抱きしめる。


「里奈」

「……ん?」

「最後に、一度だけ抱きしめてもいい?」


そう問われた瞬間、私の涙腺は崩壊した。

頭を下げたまま、もう身動きが取れない。


膝から崩れ落ちそうになる私を、律は力いっぱい抱きしめた。


「里奈、大丈夫。俺たちの選択は、きっと間違ってない」


律の声が震えている。

彼も泣いているのだと気づき、私も必死に律を抱きしめ返した。


だって、これが本当に最後だから――――。



どれだけの時間が経ったのか。

お互いの肩がびしょびしょになるくらい泣いて、私たちはそっと離れた。


「帰ろうか」


これ以上話したら、離れがたくなるだけ。

お互いに真っ赤な目で見つめ合い、小さく頷いた。


ふたりで店から出る。

私はここから徒歩で、彼は駅前でタクシーを拾って、それぞれの自宅に帰る。


「律」

「ん?」

「栄転、おめでとう」


プロポーズには頷けなかったけれど、これだけは伝えておきたかった。

強がりだとバレていても構わない。

十二年を締めくくる最後の時くらい、笑顔でいたい。


「真っ先にお祝いの言葉を言えなくてごめん。律ならどこにいっても大丈夫。頑張ってね」

「ありがとう」

「うん」


お互いに初めての恋人だから、私たちは別れを経験したことがない。


「じゃあね」だと軽いし「またね」も違う。

なんと言って去るのが正解なのか、わからないまま少しの沈黙が流れた。


「送らなくていいの?」

「うん、大丈夫」

「わかった。里奈、元気で」

「うん」

「さよなら」


私の大好きな、穏やかな笑顔。

だから私も、律の好きな満面の笑みで。


「さよなら、律」


やっぱり、この言葉になるんだな。

そう他人事のように思っていないと、心が壊れそうだった。


律が回れ右をして、駅の方へ歩いていく。

私も同じように、反対の方へ足を進める。


彼が私を家まで送らずに帰るのは、中学の頃に行った夏祭りの日から一度だってなかった。

ずっとずっと、私は大事にされていた。


「……あんなに、泣いたのになぁ」


泣かないと決めていたのに、結局律の前で泣いてしまった。

まだぽろぽろと涙が零れてくる。

きっと、明日も泣く。明後日も、その次の日も泣く。


本当にこれでよかったのか。

後悔して、何度も過去に縋って、そのたびに私は泣くと思う。


でも今日からは、ひとりで歩く。

家までの道のりも、これからの人生も。


『大丈夫』


それはきっと、律が何年にも渡って掛けてくれた魔法。

夜中の十二時を過ぎようと、決して解けない魔法。


自分で選んだ道を、ただまっすぐに歩いていく。




Fin.

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