CBT試験の感想
半私半消
2024年12月14日
先日、初めてCBT(Computer Based Testing)方式で試験を受けた。
その名の通り、コンピューターを使って実施される試験だが、自宅で/自分のパソコンで行えるわけではない。試験会場に置いてあるパソコンから受験する。そりゃそうだ、自宅で出来るならカンニングし放題だし。しかし、マークシート方式ならば机が用意できる大学等の試験会場が必要だが、CBT方式の場合どんな会場になるのか? 中学・高校の情報室でも借りるのか? と気になった。まあ、受験申請の時点で会場を選択でき、少なくとも学校が会場ではなかったのだが。
試験当日、最寄り駅の近くだったので選んだ会場へ向かってみると、あったのは変哲もないマンション。集合ポストに「テストセンター」と貼ってあったものの、本当にここか? と思いつつ、ロビーインターホンで部屋番号を押して呼び鈴を鳴らす。こちらもあちらも何も言葉を発さなかったが、オートロックが開いたので向かう。試験前に本人確認が必要なので、エレベーターの中で免許証を出しておく。受付の方に免許証を見せながら、マスクを外して顔も見せる。中へ入ると所狭しとパソコンが置いてある。大学受験の時に通っていた塾の、映像授業用の部屋と似ていると感じた。解答にタイピングは不要なためか、マウスとディスプレイしか見当たらない。
席への移動中に他の受験者のモニターが目に入った。漢検だった。へえ、書かなくていいんだ、と思った。今思い返すと、受験者の座高が低かったから目に入ったのだと思う。そんな小さい子でも、この受験会場へ辿りつけているのだから、マンションへの出入りに慣れているのだろう。逆に言えば、私はわざわざこんな文章を残したくなるほどに、マンションへの入室経験がないのだ。実家も一軒家だったし。
席に着いて、チュートリアル問題で操作を確かめる。計算問題も出題される試験だったが、これも画面上に表示される電卓を使う。するともしや、計算・メモ用紙もなのか、と思ったが、受付の方からボールペンとコピー用紙を貰えたので一安心。ただ、普段電卓を使わないのもあって、[AC]・[BS]キーがオールクリアとバックスペースだと気付くのに時間がかかった。物理的なボタンなら印字が難しいから、で納得できるが、デジタルなんだから略さず書いてくれればいいのに。
試験の内容については本題でないので省くが、解いている間にもインターホンが鳴って別の受験者が入ってくるのが、他の試験形式にはない体験で新鮮だった。また、チャイムも恐らく30分おきに鳴っていた。この会場のみのものなのか、テストセンターと銘打ってある場所は全てこうなのか? どちらにせよ制限時間は、各々のモニターに表示されているので、チャイムの必要性はあまりない。
試験終了のボタンを押すと即座に点数が表示される。採点がスピーディーなのが、記述式やマークシート方式と比べた時の一番のメリットだと思う。ここで気を付けたいのは、本当に点数のみの表示なので、何点満点なのか分からない点だ。自分の例だと、学科試験・実技試験を同日に受け、先に終わった試験が60点と出た。合格基準が6割だとは覚えていたので、危なかった、これは後半の試験も不安なので少しでも勉強しようと思い、挑んだ結果、46点だった。うわあ……仕方ない、もう一度受け直すか……と思っていたが、最初の試験は100点満点で、次の試験は60点満点だった。スコアレポートが印刷されて渡されるのですぐに気付けた。
ぬか喜びの逆が発生した。合格の嬉しさを噛みしめながら帰路に就いた。
CBT試験の感想 半私半消 @hanshihanshou
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