21.お人好し

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==



 山並郁夫とは、俺のこと。

 俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。

 長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。

 ところが、人生、思ったようにはいかない。


 だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。

「影の正義の味方」になるのだ。

 大文字伝子様の為に。


 闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。

 それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。

 超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。


 俺は、驚いた。

 闇サイトが大流行りだ。

 伝子様のEITO東京本部に関する案件、従妹の総子様のEITO大阪支部に関する案件が同時に出てきた。

 どちらも、緊急ではないが、近々に起こる、敵との接近遭遇の為、ヒントを与えてやって備えをっさせる必要がある。


 草薙と言う名前のホワイトハッカーもなかなかの腕前だ。

 警視庁に『目安箱』が出来たから、陳情の書簡はそこに投函せよ、ときたもんだ。

 要は、直接のメールだと『漏れる』可能性がある、という訳だ。


 まあ、それだけ、俺の『普段の行い』がいい訳で、伝子様に信頼されている証拠だ。


 まずは、白い忍者衣装を、伝子様の『いもうと』の『手下』の会社に発注した奴がいる。

 名前を隠しているが、那珂国系の会社だ。

 これは、間違いなく伝子様の敵だ。

 縫製大学の学生のアホどもの『呟き』も発見した。


 次は、総子様の案件だ。おしゃべりが多いなあ。連続レイプ事件の黒幕は闇サイト経由で指示していたのか。今度は、『口喧嘩サークル』の実力行使を唆してやがる。

 口喧嘩で実力行使したら、口喧嘩じゃないだろう。乗せられる方も乗せられる方だが、どうも台詞の使い方からして『トヨ〇商事』事件のグループにいたのいかも知れない。


 ガンバレよ、総子様。


 俺は、時間設定で、目安箱宛のメールを送った。


 ゴメンよ、姉貴。俺は、伝子様にぞっこんなんだ。


 ―完―

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