時のいたずら
天川裕司
時のいたずら
タイトル:時のいたずら
いつものように夜、
由美子から電話があった。
俺たちは最近、
夜の公園で会うのを
密かな楽しみにしている。
その公園は見晴らしが良く、
夜空を見上げると
星が出てる時には本当にきれい。
そんなロマンスに浸るのが大好きな俺たちで、
多分今後もしばらく
この夜のデートが続くんだろう。
俺の方が少し先に公園に着き、
ベンチに座って彼女を待つ。
座ってる内にちょっと冷えてきたのか
トイレに行きたくなり、
そこからすぐ近くにあった
公衆便所に駆け込んだ。
でもその直後…
「…え?……うわあぁああぁ!!」
心底、恐怖して俺はたじろぐ。
なんと床と便器にべっとり
血が付いていたのだ。
俺は気が動転して速攻で
公園から逃げてしまった。
あんな恐怖に巡り会えば
誰でも瞬間そうなるだろう。
でも由美子との待ち合わせを思い出し
とりあえず公園にまた戻ろうとする。
恐る恐る道を歩きながら、
「…由美子、なんで…」
ぽつり心でつぶやいた。
解説〜
実は全編が回想シーン。
暗がりなのに血液だとすぐ分かり、
最後の主人公のセリフから見れば
自ずとそこで起きた出来事が…。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=I-wG0TCTPDU
時のいたずら 天川裕司 @tenkawayuji
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