CASE 2:夏の太陽

あなたが席に座っていると、隣の席の太陽君が声をかけてきた。

「あのさ!今日俺んち来ないか?」

あなたと太陽君は特別親しいわけではないただの友達だ。

太陽くんは人気者でたくさんの友達がいた。

何かあるのだろうか?

あなたは放課後太陽君の家に向かった。




太陽君の家は豪邸だった。

広い庭に、大きな家。

きっとあなたも一度は憧れるだろう。

「あぁ、太陽のお友だちね?来てくれてありがとう。」

インターホンを押すと太陽君のお母さんと思われる人物の声が聞こえてくる。

あなたは太陽君の部屋に招かれた。




「あの子ったら何処に行ったのかしら?」

そんなことを呟きながら太陽君のお母さんは部屋を出ていく。

あなたは好奇心に負けて家の中を歩き回ることにした。




庭に出ると、豪華な建物に似つかわしくない掘っ立て小屋があった。

あなたは好奇心からその中を覗き込む。

すると小屋のなかには大きな穴が空いていた。

その穴を覗き込もうとすると、バタリと扉が閉じる。

「あぁ、太陽を見つけてしまったのね。じゃあ殺さないと。」

小屋の外から太陽君のお母さんの声が聞こえる。

瞬間、爆発音と燃えたぎる炎が視界を覆い尽くす。

その時穴の中からなにかに引っ張られた気がした。

あなたは大きな穴の中に落ちていった。




目が覚めると太陽君、いや、太陽君だったものが横たわっていた。

焼けた小屋の炎は穴にまで至らず鎮火したらしい。あなたは太陽君とともに警察へ駆け込むこととなるのだった。




「ごめんな、巻き込んで。お前だけが俺を見つけたから。」

太陽君は最後にそう言い残して静かな眠りについた。

友達達は皆泣いていた。

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