雨野千晴と降谷小雪の小説執筆にまつわる往復書簡

ヤチヨリコ

第1話 金盞香【きんせんかさく】

降谷小雪様


拝啓

 木枯らしが吹き、朝晩も冷え込む今日この頃。秋も深まり、冬が駆け足で近づいてまいりました。降谷先輩は、いかがお過ごしでしょうか。


 さて、私は、今でもコンクールに応募し続けているのですが落選ばかりで、自分の書く小説に自信が持てなくなってきました。


 降谷先輩にもそのようなことはありましたでしょうか。また、あったのであれば、それをどのように乗り越えられたのかを教えていただきたいです。

 先輩のご卒業後も年賀状のやりとりは続けてきましたが、個人的なお手紙はこれがはじめてだったように思います。こんな内容で恐縮ですが、どうかお返事をいただければ、うれしいです。

                            敬具


  202×年11月18日

                          雨野千晴

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