メ隠しげぇむ

@Rikuno08

メ隠しげぇむ

蒼士「これは僕、蒼生が高校生の時に体験した話だ。


誰も信じてくれないし、信じてくれなくてい

い。

でも実際に起こったんだ。」



烈「おはよ!蒼士何してんだよ〜」

蒼士「烈おはよ〜」


こいつは烈小学生の時から仲がいい親友みたいなやつだ。


烈「しっかし今日土曜日なのに学校とかだるいよなぁ〜なんでこんな日に登校しないとなんだよ」

蒼士「仕方ないだろ、俺らもそろそろ卒業で受験控えてんだから、」

烈「まぁ〜俺は大学行かないで専門行くから模試受ける必要ないけどなぁ〜」

蒼士「黙れ、腹たったから後で昼飯奢りな」

烈「はぁぁー!ふざけんなぁあ〜!」


今でも覚えてる、この日は土曜日で模試があるから珍しく3年生だけ登校がある日だった。いつもみたいに烈と何気ない会話して学校に向かっていた。


烈「あっなぁ蒼士知ってるか?例の話」

蒼士「ん?例の話?」

烈「ああ、うちの学校の怪談七不思議の1つ夜中に3年2組の教室でゲームをしたら視力が上がるっていうよく分からん話」

蒼士「その話か、それが本当だったら医者なんていらないよな笑」

烈「実は俺今日の夜本当かどうか試してみたくてさ、な?」

蒼士「行かないぞ絶対行かないぞ」

烈「これから1ヶ月昼飯奢る」

蒼士「、、、」

烈「恋ちゃんも誘う」

蒼士「はぁ今回だけだからな?バレたら終わりだぞ?」

烈「大丈夫!大丈夫!なんとかなるって!

蒼士「まじで今回だけだからな」


この学校の七不思議のひとつ深夜3-2の教室でゲームをすると視力が良くなるという馬鹿みたいなものがある。実際は本当かどうか知らないが、何を隠そうこの烈は大のオカルトファン

こういう話には目がなかった。

そして、烈が言っていた恋ちゃんと言うのが俺と幼馴染の女の子だ。

実は俺はこの子の事が好きだ。本当は関わらせたくないが、この子もオカルト好きという本当に俺の周りはオカルト好きで埋め尽くされている。


蒼士「で、恋ちゃんは来れんのか?」

烈「実はもう誘ってる笑」

蒼士「俺抜きで話進めやがって」

烈「いいだろー?これでもし釣り針効果があったら俺に感謝しろよ〜?」

蒼士「吊り橋効果な?」

烈「さすがいつも学年上位常連違うね〜」

蒼士「ハイハイ」


そのまま俺たちは学校に行き、模試が終わり夕方になり、恋ちゃんと合流して、先生たちにバレないように音楽室に行き夜になるのを待った。


恋「いやーてっきり蒼士は来ないものと」

烈「来なかったら来なかったらで俺たちだけで目を良くしてやるよ笑」

蒼士「俺がいないとお前たちふたり危ないだろ」


そこから俺たちは何事もなく夜になるまで息を潜めながら、時間が来るのを待っていた。

実はこの七不思議には色々指定があり、

1つ、3-2で行うこと

2つ、人数は3人で行うこと

3つ、時間は必ず24:00に行うこと

4つ、ゲームはーーー

だそうだ。

この指定は本当かどうか分からないが、4つ目についてはよく分からなくて、とりあえず何かしらゲームを行えばいいと思っていた。


ーゴーンゴーンー


恋「23時になったね、、そろそろ向かう?」

烈「ああ、移動だけしておこうぜ」

蒼士「まじでお前たち怖くないのか?俺めっちゃ怖いんだけど、、」

恋「意気地無しだね〜!みんなで手を繋ぐ?」

蒼士「うぅうるさい!行くぞ!」

烈「せっかくなら手を繋げばいいのに笑

あっ俺トイレ行ってくるから先2人で行っててくれよ」


烈のこういう神経を俺は見習いたいなと思いながら恋ちゃんと一緒に教室に向かった。


今思えばあそこで俺は引き返そうと言って2人を無理にでも連れて帰ればよかった、


3年2組に着いた


蒼士「さてそろそろ24:00になるし、なんのゲームするか決めるか〜」

烈「実はもう僕の方で決めてるんだよ〜」

恋「なになになにするの!」

烈「それはな〜!デーン!目隠しゲーム!」

蒼士、恋「目隠しゲーム??」

烈「そう!目に関することなら目のゲームしたいじゃん?僕なりに考えたんだよ〜!」

蒼士「へぇーどんなことするんだ?」

烈「んーとね、まず鬼を決めてその鬼に目を探してもらうって言うゲームなんだけど!どうかな?」

恋「目はどうするの?」

蒼士「目は本物とか無理だからな?笑」

烈「実はもう作ってあるよ〜!これを2人に渡すね。」

そう渡されたのは2つの白い玉だった。

烈「じゃあまずは僕から鬼をして見本を見せるね!2人は隠して!」


とりあえず指示に従って2人で隠した。

烈「もういいかい?」

蒼士、恋「いいよ〜」

返事した途端、烈が倒れて何か言っている

蒼士「烈!!?」

烈「蒼士、、、?」

恋「烈くんどしたの!?急に倒れて暗くて転んだ?」

烈「何言ってんだよ、俺はトイレに行ってそれから、、それで、、なぁ2人はどこにいるんだよ、」

蒼士「何言ってんだよ!目の前のにいるだろ!?」

烈「目の前、、?真っ暗で見えねぇよ、」

恋「何言ってるの!目の前に私たちいるよ!」

烈「なぁどこにいるんだよ、、蒼士、恋ちゃん」

蒼士「ふざけるのもいいかげんに、、!!!?」

後ろからは悲鳴が聞こえた、月明かりに照らされた烈の顔みたら


目がなくなっていたのだ

さっきまであった眼力の強い目が無くなっていた。

蒼士「うわぁぁあ!!?」

恋「きゃぁぁぁあ!!」

俺は動揺して烈を跳ね除けてしまった

烈は女性みたいな悲鳴をあげて倒れ込んだ。


そこで俺は気づいてしまった。先程俺たちが隠した白い玉はもしかしたら烈の、、、


烈「何も見えないよぉぉ、

助けてくれよォ、蒼士しぃぃ、こいちゃんんん、、」


蒼士「く、来るな!!」

恋「きゃああああ」


そして急にまた烈は黙り込んだ。


蒼士「烈、??」

恋「烈くん、?、」


そしてふたりは驚愕してしまった。月明かりに照らされてた烈の口角はひきつり上がり、目はどこまでも真っ暗なままこちらの方に顔を向けている。


烈「見えないなら、、代わりがあればいいよね、?僕見えないから、、ね?恋ちゃん、蒼士くん?」


烈はそれから俺達を襲って来ようとして、俺は気を失ってしまった。最後に聞こえたのは恋ちゃんの悲鳴だった。



ー翌日ー

俺は病院で気が付いた。

目を開けようとしても目が開かない。

呼んでも誰も反応してくれない。

恋ちゃんは?烈は?

俺はどうなったんだ?あの後どうなったんだ?



これは少し落ち着いたあとの話だ。

俺はあの日を境に失明した。医者からは誰からえぐり取られたように眼球が無くなっていると。

そして、恋ちゃんと烈は行方不明のままだ。

俺はなぜ病院に来れたのか、俺の目はどこに行ったのか。

あの日あの場所で何が起きたのか。思い出せない。

言えるのは




僕の目は今もどこかに隠されているという事だ




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