誰かに抱かれたい夜

櫻井

第1話 誰かに抱かれたい夜

彼氏と別れて三か月がたつ、彼氏の事が本気で好きだったか?聞かれたらそうでもなかった、何故付き合っていたかというと、秀才でイケメンだったから、それしか理由はない、私が男と付き合うなんてファッションみたいなもので、そこで好きとか嫌いとかは発生しない、私の飾りとして相応しいか相応しくないのどちらかで、好きだからこの人と付き合おうとはならない、この人は私の価値に相応しいから行き合おうかというブレスレット感覚だった、付き合ってほしいと告白されることなんて何度もあったが、そのたびにこの人は私に相応しいのかなと思いながら答えを出している。

自分に相応しい相応しくないなんてその時の気分だ、モブ男だって私が付き合いたいと思ったら付き合うがそんな男はすぐ別れてしまう、興味本位で付き合っているだけなので飽きてしまう、私もむ27歳で落ち着かなければいけない年齢ではあるが男をとっかえひっかえすることに夢を見ていた、中高女子高で男とは縁はなかった、周りの友達は「合コンで付き合った」とかいったりしていたが私には興味がなかった、合コンことかではなく、自然に告白されて自然に付き合うことに夢をみていた15歳、高校を卒業して男女共学の大学入ったが私に振り向いてくれる男性なんていなかったので自分から男性に近寄っていくしかなかった、何故私はこんなに男性に振り向いてもらえないないのか?と考えたとき私みたいなビジュアルなんて大学になんてゴロゴロいた、私は一年留年をして整形をすることにした、私が可愛いと思う顔になろうと、そしたら男たちも寄ってくるだろうと思った、目、鼻、口、骨格全部いじった。ダウンタイム中もここまですれば男性たちもよってるだろうと思いながらダウンタイムを乗り越え半年後自分の手に入れてたい顔を手に入れたが男性が近寄ってくることはなかった、私に残ったのは多額のローンのみだった。私は男性にちやほやされたいがためだけに整形をしたはずなのにこんなはずではなかった、私が大学で一目置かれるようになったのは大学の絵画コンテストに応募して選考に通った時だった、こんな美人がこんな絵をかけるなんてと学校中に噂が広まった。告白されることは増えてきたが私に相応しくないと言って何度も断るようになってきた、まず自分に相応しい人間が誰だかわかっていないのに、告白された段階で振り分けに入りすべての人を断っていた、あの頃は告白されることがステータスった。27歳になって告白されることなんてめったになくなった。私がなりたかったビジュアルを手に入れたのに誰にも抱かれないままこの世を全うしそうな気がして怖かった。

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誰かに抱かれたい夜 櫻井 @usamimi0923

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