どうやら俺(精霊)、死ぬっぽい…………あれ、でも何か意識ある
意識が遠のいていく。
どうやら俺──ルルークがもうすぐ死ぬっぽい。
まぁそれが同人誌の展開だったから仕方ない。
エクスカリバーンが喋る剣だっていうのも、俺が死んだ後でも彼女を支えられるよう設定したしね。
多少のアドリブがあったけど、概ね予想通り。
俺の顔にセリスちゃんの涙が流れてくる。
こんなよく分からん存在のためにここまで泣いてくれるなんて、優しいな。
これが死ぬってことなのかな。
悔いはない。
だって彼女は、奴隷にならずに済むんだから。
ん?
何か意識ある。
不思議と痛みが和らいできたように思える。
天国?
地獄?
いや、あんだけ頑張ったのに地獄はあんまりだわ。
じゃあ天国だ。
ん?
知らない天井だ。
天国って思ったより、質素なんだなぁ。
じゃなくて。
ここ、俺がこの世界に来てからセリスちゃんと泊まった宿屋にそっくりなんだけど。
つか寝てるわ。
しかも俺の近くで、セリスちゃんも寝てるわ。
何で生きてるん?
目覚ましたわ。
セリスちゃんが。
泣きながら抱きついてきたわ。
ご褒美?
じゃなくて。
何で生きてるんだよって。
おっとセリスちゃんが語ってくれるみたいだ。
ふむ。
どうやらセリスちゃんの持つ魔力が、回復魔法で覚醒したみたいです。
んでその魔力の殆どが俺に全部使われて、セリスちゃんの持つ魔力無くなったみたいです。
大量の魔力が俺に注ぎ込まれて、生き残ったんだ俺。
バケモンかな。
何かセリスちゃんに説教されちゃった挙句、「側にいてください」とか言ってきたわ。
告白やん。
いずれにせよ責任とらなきゃなぁ。
マイエンジェルのためなら頑張るぞい!
オタクな精霊様と呪わ令嬢 夜缶 @himagawa
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます