第4話

カクヨムキャンディーズが書いた小説・・・


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〔小説 もっと練習しようか〕


 あい宇江夫うえおは音楽の教師だ。ある日、あい宇江夫うえおは教壇から生徒に言った。


 「みんな、今まであんなに練習してきたのに、いまだに日本語の発声が悪すぎるぞ。だから、今日はもっと練習しようか! 今日は『あいうえお』の『あ』から順番に200回ずつ発声してみなさい」


 生徒たちが声をそろえた。


「ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・

 ああああああああああああああああああああ・・」


 あい宇江夫うえおは言った。


 「よし、次は『い』だ」


 生徒たちが声をそろえた。


 「いいいいいいいいいいいいいいいいいい・・」


 ・・・(中略)・・・


 「・・・・・んんんんんんんんんんんんんん」


 あい宇江夫うえおは言った。


 「よし、いいぞ。これで、『あいうえお』を一巡したな。では、あと九巡、これを繰り返してみよう」


 生徒たちが声をそろえた。


 「あああああああああああああああああああ・・」

 

 ・・・(中略)・・・


 「・・・・・んんんんんんんんんんんんんん」


 あい宇江夫うえおは言った。


 「よし、いいぞ。これで、『あいうえお』の50音を『あ』から『ん』まで順に200回ずつ発声したのを、合計で十巡繰り返したんだ。だぁからぁ、『あいうえお』を合計で10万回発声したわけだ。みんなの発声はとっても良くなったぞ! では、発声が良くなったところで、この歌を歌ってみよう。この美のこさんの大ヒット曲、『オゲヒン 屁こき音頭』だ。じゃあ、みんな、先生に合わせて、声を出して、お上品に、屁が出る格好をしながら・・・


♪  ヘッヘッヘ、屁をこいたぁぁ

  ヘッヘッヘ、屁をこいたぁぁ

  わたしゃ、今日も、屁をこいたぁ 

  あなたもわたしも屁をここう

  今日もケツから屁が出るよぉ

  ブッブッブ、あ、それっ、ブッブッブ 

  もひとつおまけや、ブッブラブゥゥゥゥゥゥゥゥ ♪」


 生徒の一人が手を上げた。


 「先生。喉がかすれて、もう声がでまっしぇん💦 もっと、練習しようか・・っていっても、先生、これじゃあ、練習し過ぎでっすぅぅぅ💦」


 あい宇江夫うえおは言った。いや、屁をこいた。


 「どへええええええ。・・こりゃ、ビックらこいた、屁をこいた、ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!」


〔小説 もっと練習しようか おしまい〕


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     (つづく)

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