逆上グランギニョル
片山勇紀
第1話
股間に刺激を感じ、目が覚めた。布団の中を見ると、妹の
ぼくの名は渡辺
学校に着き、指定された教室の席に着いた。すると担任が入ってきて、一人ひとり自己紹介するよう求めた。古風な習慣だな、と思った。「クラス」の鋳型を保守するための儀礼なのだろう。ぼくの席は廊下側のいちばん後ろ。すなわち自己紹介は最後である。クラスメイトが次々と、いちいち席を立って自己紹介していく。ぼくは彼ら彼女らの顔と名前を記憶した。そしてぼくの前の女子生徒の番になった。「わたしは
昼休み。ぼくは机を移動させながら、「矢面さん、一緒にご飯食べようよ」と言いイチカの机に並べた。「どういうつもりだ渡辺雅。わたしを殺すんじゃなかったの?」「そうだ。ぼくはきみを殺す。そしてきみはぼくを殺す。さて、どちらが勝つかな。あ、その卵焼きもーらい」「あっ、きさま! じゃあその唐揚げもらい!」「させるか!」ぼくの箸がイチカの箸をブロックした。「うっ、やっ、このっ」彼女が繰り出す箸撃をぼくは悉く防御した。イチカはだんだん涙目になってきた。「うー、もういいもん」彼女は後ろを向いてお弁当をやっつけ始めた。ぼくはそんなイチカの肩を叩いた。振り向いた彼女の頰をぼくの人差し指が突き押した。ぼくは人差し指をぐりぐりした。「ほのやろう〜、殺す!」イチカは箸を握り、ぼくの眼球に向けて突き出す。「おっと」ぼくはそれをひらりと躱し、彼女の腕を掴んで、身体を引き寄せキスをした。「な、ななななななな〜!?」イチカの頰が真っ赤になった。「どうしたキスくらいで。こんなのは挨拶みたいなもんだろ?」「で、でででででもこれはっ、け、結婚!」ぼくはニヤニヤしながらイチカを見つめている。やっぱこいつおもしれ〜。そんなことをしているうちに昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。「またね矢面さん」ぼくは机を戻した。
授業は実に退屈だった。もう覚えていることをちまちま板書する教員たち。そしてそれを一生懸命ノートに書き写すクラスメイト。なんでみんなはじめに教科書を通読しないの? 目で読めば覚えるだろうに。まあ、そんなことはどうでもいい。ぼくは次はどうやってイチカをおちょくるか考え始めた。するとまた手榴弾が転がってきた。ぼくはそれをイチカの方へ蹴飛ばした。ドカン! イチカは黒焦げになり制服は破れ、霰もない姿を披露した。なるほどさすが宇宙人。身体は丈夫らしい。イチカは涙目でこちらを睨んでいる。ぼくは無料のスマイルで返礼した。
やがて授業は終わり放課後になった。「矢面さん、家どこ? 一緒に帰ろうよ」「その手には乗らんぞ渡辺雅。わたしは基地に戻る。あえて言おう、覚えておくがいい!」とイチカは吐き捨てダッシュで去っていった。さすがに裸同然の姿では余裕がないようだ。ぼくは明日が楽しみになった。
帰宅すると、華子が裸エプロン姿で待っていた。かわいい奴め。「おかえりなさいませお兄さま♡ ご飯にします? お風呂にします? それとも……んんっ」ぼくは華子にキスをした。舌を絡め、唾液を交換する。たまには華子を喜ばせてやるか。ぼくは華子の小さな乳房を弄った。「あんっ、お兄さま……。嬉しいですぅ」ぼくは華子のエプロンを捲り、ヴァギナにしゃぶりついた。「あっ、あっ、あっ、お兄さまぁ……」今度は指で華子を犯した。「あっ、イクイクイクッ!」プシャッと潮が出た。「お兄さまぁ……華子、欲しいですぅ……」「OK、入れるぞ」ぼくは勃起したペニスを現し、華子の秘部に挿入し腰を振った。「あっ、やっ、あんっ」華子は膣を締め上げてくる。しばらくすると快楽が込み上げてきた。ぼくはペニスをヴァギナから抜き、「口開けろ!」と華子の口内に突っ込み射精した。華子は精液をゴクゴクと飲み干した。「お兄さまのザーメン、美味しいですぅ」ぼくはもういちど華子にキスをし、タバコに火を付けた。メンソールを三度味わい、灰皿に潰した。さて、イチカの奴、どうやって地球を滅ぼすつもりなのだろう。火器は持っているみたいだが、あんなポンコツ頭じゃ地球どころかこの国にすら通用しないぞ。そういえば「基地」とか言ってたな。他にも仲間がいるのだろうか。明日の帰り、奴を尾行してみよう。ぼくは、ここ数年の退屈な学校生活にようやく花が咲いたような気分だった。矢面イチカ、今度はどんな手でぼくを楽しませてくれるだろう。
(つづく)
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