「私は慣れっこなんだから! これだって突き詰めればお金が絡んだご奉仕なんだから!」

 バカみたいに決意して事に及んだら……

 多分、私……生まれて初めてされて……

 戸惑い……

 そして燃えそうになるカラダと心を必死に抑えて

 優しい気持ちでお互い果てた。


 でも、次の夜……


 私をお屋敷に居残りにさせて、自分も居残った雄二から……

 前の日に幸せのひと時を紡いだ同じベッドの上で、皮膚の上には現れない方法で私が悲鳴で声を枯らすまで凌辱された。

「ダンナ様とヤるときにこの恐怖を思い出せ!!」と



 多忙な“旦那様”は週に1、2回しか帰ってらっしゃらない。

 だからそういう“星回り”の日も滅多には来ない筈なのに……


 私は懐妊してしまった。

 それが優しさからもたらされたものなのか、凌辱の果てに植え付けられてしまったものなのかは分からない。


 それでも私は可能な限りバレない様にしていたのだけど……“二人の悪魔”の知る所となり、私は粗末なベッド一つの小部屋に閉じ込められ、どこでどう連れて来たのか分からない医者に前後不覚にされ、気が付いた時には子供の産めない体になってしまっていた。


 私がそれを知ったのはぼんやりと覚醒した時の、ドアの外の悪魔たちの話し声。


「どこかに訴えでもされたら厄介な事になるわよ」

「私が言い含めます。ああいうオンナは子供を産めない様にするのが世の為であり、オンナ自身の為でもある。“街ネコ”みたいなもんですよ」


 こんな事を言われても……今は自分の足でトイレにさえ行けない状態の私は、ただ涙で枕を濡らすしかなかった。

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