第lim[x→+0]x^n話 ハート関数
みなさんは x^2+(y−3^√x^2)^2=1 という関数をしているだろうか。これは俗に『ハート関数』と呼ばれる数式で、この式通りにグラフを書くとハートみたいな形になる。
これ以外にも沢山の『ハート関数』がいままでに発見されているけれど、これが一番メジャーだろう。何より、使われている数字が小さく、簡単だ。
僕は初めてこの関数を知ったとき、『数学って面白い』と思った。だってあんなにも僕がフリーハンドで書くのが苦手な図形がいとも簡単にグラフで表されるのだ。
数学は多種多様な方法で解いても、最終的には一つの解にまとまる。
化学も、物理も、生物も、地学も・・・・・・ 理系の教科はどれも再現性がある。何回、いろいろな方法で、観点で物事を考えても最後には真実にたどり着く。
僕は理系教科のそんなところがs・・・・・・
「もう、何ぼーっとしてるの? 早く行くよ! 」
「わっ、わかったから。彩花、そんなに引っ張らないで」
「もう、なんで数学は計算早いのにいつもはこんなにのんびりなの? 」
「それは効率を考えてるからであって・・・・・・ 」
「いいから行くよ! 」
僕は僕の『彼女』の彩花に腕を掴まれながらデートの場所・・・・・・ 二人御用達の映画館へ向かった。
これから僕が話すのは、こんな理系好きの僕と文系好きの彩花のなんともへんてこな出会いの話だ。
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