プレゼントを並べて

 一人だけですごすクリスマス。

 誰も一人でいることをせめられなくなったし、酒も必要ないから甘い炭酸ジュースで年内に買った自分へのごほうびをならべて満足している。


 クリスマスの思い出。

 自分の場合はちゃんとプレゼントを身内にしろ知らない誰かにしろ一個はもらえた。

 金で買えないものもふくめて。


 でもクリスマスは苦い思い出があった方がどこかで出会う誰かと辛い現実への疲れを共感きょうかんできたかもしれない。


 クリスマスのあり方も2020年代になってすっかり変わった。


 たとえうらやましい幸せだとしても。

 見たくない輝きをおしつけられても。


 いや、いいんだ。

 善悪もなにもかもない。


 ただ、いずれ消えゆく。

 今はまだ消えていないから。


 だからまだ演技ができる。

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