高校生ワイ、男女比1:99の高校に入学してしまった件について
@nattiii
入学式
第1話 なんで女子しか居ないの?!
「ピピピッー ピピピッー」
典型的なアラーム音が鳴り響く。
それから30分した頃に、
「ん?え、もうこんな時間?!」
と、言いながら飛び起きた。
ドアを開けて、階段を飛ぶように降りる。
「母さんなんで起こしてくれなかったの!」
と、若干キレ気味で言う。
「だって、昨日幸村が高校生になったんだから起こしに来なくていいって言ってたじゃない。」
と、母の薫が言う。
「あ、」
唖然とした顔をして、少し恥ずかしい気持ちになる。
「と、とりあえず行ってくるから!」
動揺した感じで言う。
「あと10分で入学式だけど、大丈夫そう?」
母は落ち着いた感じで言う。
「まじで?家から学校まで、30分かかるんだよ?
分かる?なんで知ってて起こさないの?
え?バカなの?」
「って言うか母さんも来ないといけないじゃん!」
焦りながら言う。
「保護者は10時からなんですー(笑)」
と、煽ったような口調で言う。
(こいつ、家帰ったら潰す)
と、心の中で思いながら、家を出る。
家を出て、駅に着いた頃。なぜか視線が幸村に向く。
(なんで、みんな見てくるんだ?
もしかして、隠しきれないオーラーが
出ちゃってる感じ?
やっぱ俺ってほんとはモテるんだな)
と、調子に乗ってたのは束の間、自分の体を見ると、
「なんで、俺パジャマなんだよー!」
視線がよってたのは幸村が輝いていたのではなく、
パジャマで朝から走り回っていたからだったのだ。
それから、家に戻り新しい制服に急いで袖を通して、ズボンも履きかけて、もう一度家を出る。
ちなみに、もう集合時間の9時である。
急いで電車に乗り学校に着いたのは9時30分。
「すいません。遅刻しました。椿幸村です。」
と、息を切らしながら言う。
「椿君ですね?じゃあ入って下さい。扉がすごい音がなるのでゆっくり開けてくださいね。」
受付の先生らしき人は笑顔で答える。
が、もちろん受付の先生の話は聞いてるわけなく、
勢いよく扉を開ける。
「バンッ ボンッ ドンッ」
と、ワ◯ピースの効果音みたいな音が爆音で体育館に響く。
集まっている体育館の中にいる生徒が一斉に振り向く。
そして、幸村はとんでもない景色を見ることになる。
なんと当たり一面は女子しか居なかった。
「ん?女子校?すいませんッ 間違えましたッ」
と、物凄い勢いで扉を閉める。勿論、爆音付きで。
「あのー、ここって乙女ヶ丘高校で合ってますか?」
幸村はオドオドしながら、受付の先生に聞く。
「はい、合ってますよ。椿くんはここの
高校の生徒さんで間違い無いですよ。」
と、愛想よく言う受付の先生。
もう一度、恐る恐るドアを開けると、
「やっぱ女子しか居ねえじゃねーか!」
と、扉の音に勝るぐらいの声量で言う。
「意味わかんねえーよ。なんで女しかいないの?!」
この声量は飛行機に匹敵するほどでかい大きさだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます