日常の動画
天川裕司
日常の動画
タイトル:日常の動画
私は動画作成したかった。
YouTubeでアップするやつ。
でもシナリオをどんなふうに書けば…?
「う〜ん、わかんないなぁ」
と思って思いついたのが
毎日の日記。
私は普段考えてることや
感じたことをそのまま
日記仕立てに書いてきており、
それをたとえ面白くなくても
そのまま動画に仕上げ、
アップしてみることにした。
(数日後)
「あははw思った通り、全然みんな見てくれてないなぁw」
でも満足だった。
動画をアップすると言うすごいことを、
私でもできたんだ。
これは初の試みだった。
でもそんな時…
百合子「あなたの動画、毎日見てます♪すっかりファンになっちゃって、私も自分の動画をこんなふうにアップしてみたいなぁなんて思ってます♪」
その動画をSNSに投稿してみたところ
なんと私にファンができたのだ。
たった1人のファンだったけど、
私はそのたった1人の人を大切にした。
そして連絡交換するうち、
実際に会うことにまでなったのだ。
「はじめまして♪」
「はじめまして♪」
それからまたなんと、
彼女は私のアシスタントようなことまで
してくれるようになった。
「そこまで…別に大丈夫ですよ♪」
百合子「いえいえ、これも私にとってとても勉強になりますから♪」
彼女は私が書いた台本を
動画にアップしてくれている。
彼女は動画の編集が得意だった。
(後日)
それから数日後。
「よしっ!書けたぁ〜♪」
また新しい台本を書けた。
その日は私1人だったので、
それからその動画を作成用ツールで仕上げ、
YouTubeにアップしようとしたのだ。でも…
「ん?……あれ??」
私の今書いた台本が、
もうすでにYouTubeにアップされていた!
「どう言うこと?これ…」
一字一句まちがい無い。
私がたった今書いた台本が、
一言一句まちがい無く
そのYouTubeの動画画面に記されている。
「……もしかして、百合子さん…?」
いやいやそんなはずない。
彼女は今日来てないし、
この台本も渡してないし
書けるはずは絶対にない。
だからYouTubeにアップできるはずがないのだ。
そのとき瞬時に思った事はそれ。
それからふと妙に気になった私は
これまでアップしてきた動画を改めて見た。
特に百合子さんが
アップしてくれていたその動画を。
「……どう言うことなんだろ、これ」
視聴回数はどれも0回。
ただ編集されて、
完璧に仕上がった動画がそこにあるだけ。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=2i6X549zKdM
日常の動画 天川裕司 @tenkawayuji
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