何度も死を繰り返す俺は多分悪役なんだろう
トランプのスペード
第1話
俺はアーノルト・シュワイツ。
シュワアツ公爵家の嫡男だ。次期公爵家投手の俺は人生勝ち組と言ってもいい。
望むものは全て公爵家の力で手に入る。婚約者も美人で美しい女を選んだ。俺自身も自分で言うのもなんだが両親から受け継いだいい顔だ。父であるアルノルト・シュワイツから受け継いだ男性な顔立ちで、母であるステラ・シュワイツからは銀の髪と蒼き美しい瞳を受け継いだ俺は、老若男女問わずに魅了する。
・・・・・・そんな完璧な俺が今、処刑台の上に立っている。
何故かはわからない。俺は自分は選ばれさ存在だと思っていた。誰よりも優れた容姿。才能と努力により手に入れた圧倒的な魔法の才能。そして俺を愛してくれた両親と婚約者。
だが、俺は国を裏切ったと言う罪によって処刑されようとしている。
全てがおかしくなったのは、アルゴノゥト王立学園に勇者と呼ばれる男が現れてだった。勇者と呼ばれる男は正義感の塊のようなやつだった。
俺も当初は物語の勇者のようなものが、本当にいるのか程度の認識だった。だが、ある日アリアドネとのデート中、彼女へのサプライズとして、彼女が見つめていた髪飾りを買って戻ってきた時。
その勇者が彼女と何かを話して離れていくのをみた。その日から、アリアドネは俺と一切会話をしなくなり、しまいには会うことすらできなくなった。そうして俺は全てがどーでも良くなり、自室へ引き篭もるようになった。
そして気づくと
「これより、我が国の裏切り者!その処刑を行う!人類の敵である魔族に我が国の情報を売り!裏切った罪、それを死を待って償わせる!だが、その前に我らが勇者様が最後の温情として婚約者であるアリアドネ様の願いを聞き入れ本来なら一族郎党死刑のところをアーノルト一人の死のみで許すことが決まった!」
「「「流石、聖女アリアドネ様だ!!」」」
魔族と取引していたことにされてしまっていた。
そうして、全てにどうでも良くなっていた俺はあっけなく死んだ。
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