マフラーの苦しさ

マフラー

今日は十一月二十六日、最近寒さが酷くなっている、だから僕は、マフラーをする、今日はいつもと違い、二重巻きにしてみた、調べた結果を信用してみることにしたのだ、だが、とても苦しい、ギュッと絞められるような苦しさではない、まるで、蛇にでも締め上げられるような苦しさなのだ、到底、首吊りの方が苦しいはずなのに、それよりも苦しい、僕は、酸素を取り込もうと、ぜぇはぁ、ぜぇはぁと呼吸をしていた、走ってしまったので尚更だ、落ち着いて考えてみた、この苦しさの原因はなんなのか、首にあたってるものが原因だ、そう思った、首が締まるような感覚なのだから、当然、首にあたってるものが原因だろうと、誰しもが考えるだろう、僕も、そう思ったのだ、あわよくばマフラーが緩まらないかと、マフラーの間に手を入れて弄ってみる、でも苦しさもおさまらず、首にキツく当たるものは無くならない、なぜかとさらに探してみると、当たっているのは、いつも来ている制服のシャツだった、そこで僕が思ったのだ、人が苦しめられているのは、今で言うマフラーではなく、シャツの襟のような、もっと身近で、親しんでいるものなのかもしれない、一緒にいるだけで息が詰まる友人のように、と僕は思うのだ