私の携帯電話

天川裕司

私の携帯電話

タイトル:私の携帯電話


「あ、美穂!お願いあるんだけど!」

美穂「ん、なぁに?」


「今日、経済学の授業、レポート提出だったよね!?アタシすっかり忘れちゃっててさぁ!ね、お願い!今日授業始まる前に美穂のレポート見せてくんない??」

「それ見てダーーーっと書こうと思ってんの!」


私は大学生。

今日はレポート提出の日だった。

すっかり忘れてた私は親友の美穂に朝電話して、

学校に急ぎながらそんなことをお願いしていた。


美穂「うんイイけどー、間に合うの?」

「なんとか間に合わせる!」

ハァハァ息を切らしながら急ぐ私。


美穂「うんわかったー」

「ところであんた今どこ居んの?」

美穂「ん?まだ駅だよー」


美穂はもう大学から最寄りの駅に着いていた。

寝坊までしてしまった私はこの時ばかり、

美穂のことが羨ましく思えてくる。


でも美穂は電話しながら

何か別のことをしてたみたい。


「じゃあお願いね!今大学に向かってるから!着いたらすぐ見せて!」

美穂「うんわかった〜」


そうして電話を切ろうとしたけど

ちょっと気になったので聞いてみた。

「…何かしてんの今?」

美穂「んー?別にー大した事じゃないんだけどぉ」

「ん?」


美穂「携帯電話、探してるんだ」


そう言った直後ブツッと切れた。


大学へ近づくと、人だかりが出来ていた。

最寄り駅。


アナウンス「ただいま人身事故によりー…」


美穂の携帯は、プラットホームに落ちていた。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=Hg-eTtKxpC0

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私の携帯電話 天川裕司 @tenkawayuji

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