第9話
ごめんなさい。
ごめんね……。
「うっ、あっっ、ああああっっ!!」
止めたいのに止まらない。
「「おねーさん…………ぅっっ……」」
「うぅっ……あああああっ」
「「うわぁぁぁぁんっ!!」」
「!?」
いつまでも泣き止まない私のせいで、天使達も泣き出してしまった!!
私の悲しみを全て引き受けてくれたかのように豪快に。
なもので、ビックリした私は反対に涙が止まった。
そして焦る。
だって私なんかを心配してくれて、こんな薄汚れた路地まで入って来てくれた天使達を泣かせてしまった。
あっあ……、どうしよ……
どうしたら……
「「ああーーーーーーーんっっ!!!!」」
…………ダダダッ
「あのっ」
今度は私が二人の涙を拭うために手を伸ばす。
天使達の涙はキラキラ輝いていて綺麗。
……ダダダッ!!
ツルツルの肌に触れた……その時
「「うわぁぁぁぁぁんっ!!」」
……ダンッ!!
「ここかっ!?
「!?」
「「ひーーーーっくっ!!」」
突然、焦った声がした。
低い低い声。
それは私に、厳格な父を思い出させたけど、天使達は知ってる声だったみたいで、声のした方へ泣いたまま顔を向ける。
「八千流っ!!ハイドッッ!!」
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