第6話

いつの間に……。



ふっ双子……?



幼い、まだ4~6才くらいの全く同じ顔をした二人が真っ直ぐ私を見てる。



二人の姿は私の目には、この薄暗い路地に光が舞い降りたように見えた。



男の子と女の子の双子……かな?



顔は全く一緒なので、髪の長さと服で判断する。




どちらもサラサラ艶々の黒髪。



女の子の方は長く、腰くらいまであった。



風が吹く度にキラキラと輝き揺れる。



男の子は少し長めのショートカット。



瞳も髪と同じ深い黒。



とても大きく真ん丸の特徴的な猫瞳。



通った鼻梁に小さなピンクの唇。



背の高さも全く一緒。



白いコートを着てるから本当に天使みたい。



その頭の上に天使の輪っかがあっても絶対に驚かないという妙な自信があった。



それほどまでに可愛い可愛い双子さんが何故に私の前へ?



こんな薄暗い路地へ?



親からも言われていると思う。



"人が通りそうにない道などは絶対に行かない"って。



なのに、この天使達はいる。



危ないから早くお家に帰さないと……




「「おねーさん??」」



「はぃぃぃぃイ!?」




あああ……。


突然声を掛けられて声が裏返った……。



私の変な声に天使達もびっくりしてる。




大きな猫瞳を更に大きくして、驚き方も全く一緒。




その可愛さにおもわず、さっき考えていた事も忘れ笑うと天使達も笑ってくれた。



まさに天使の微笑み。



凄く可愛いなぁ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る