異世界転移して、特別な力を持つ大判焼きを作り出す力を持った女子高生のお話です。
恋愛、バトルとテンポよく物語が進んで行き、意外な展開と相まってとても楽しく読ませてもらいました。

短編なのでさくっと読めます。ノリのいいギャグ作品で、読んでてクスッと笑えるところが多いです。
オーバーン王国とかネーミングセンスがキレッキレで素晴らしいです。
個人的にはベイクドモチョチョとか絡めてみたくなりました。
文体も切れ味があり、淀みなく流れる文が良いと感じました。
通勤通学のお供にいかがでしょうか。

異世界を描いているはずなのに、日本要素、中世要素、中華要素もあるのに驚きました。

冒頭の意味不明すぎて、異世界に行く展開もつかみとして最高でした。

異世界について、日本、中世、中華をすべて組み合わせて描くその教養の高さも読み応えもあり、とても楽しかったです。

しかもコミカル要素もある。
あの謎のこだわりからここまで重厚な異世界恋愛になるとは、びっくりです。

とても楽しかったです、あと、とても勉強にもありました。

「あれ」の名称で戦争。
日本が誇る世界一どうでもいい、そして幾度となく繰り広げられる三大内戦のうちの一つですね（ちなみに他二つは「きのこたけのこ」、「赤いきつねと緑のたぬき」）。
本作では大判焼きという名称の勢力が主人公サイドとなります。
それにしても、甘い甘い……！
タイトルに違わぬ、今川焼きのような甘さのストーリーです。
万能すぎないか、太鼓焼き！
案の定、回転焼きが万能すぎるという事でいろいろな問題が生じたりします。
でもどんな問題も、御座候のように甘く包み込んで全て解決してくれるでしょう。
頑張れ、おやき！
ちなみにレビュアーは抹茶のアンコリーノが好きです。