第3話
難しい漢字が並んだ後に”最優秀賞”という文字が輝いている。額縁に入れられているその写真は、どうやら何らかのコンテストや大会のようなもので最も優秀な賞に選ばれたものらしい。
──…
っと、ネームプレートが共に並んでいて…生徒が撮ったものだと分かりただ単純に、”凄いな”と感心した。
「……本当に、綺麗」
吸い寄せられるように、額に入れられた写真に触れてしまいそうになった時、、
「─…なにしてる?」
っと、低い声が部室内に響いて思わず肩を揺らした。
「何してるんだ、って…聞いてるんだけど」
怒っているように聞こえるその声の主の方に視線を向けると、部室のドアの前でこちらを見据えて立っている一人の男子生徒が視界に入った。
規定の制服をきちんと着ているような、そんな真面目そうな男の子。瞳にかかるほど長い前髪の隙間からこちらを睨みつけている彼は、とても背が高いのでそれだけでとても威圧感がある。
胸元のポケットにきちんと規定の名札をぶら下げている彼。その札に”芹澤”という二文字が─…
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