いじめ後遺症
七草かなえ
「 」
私は小学校高学年から中学校二年生にかけていじめられていました。
いじめ、という言い方はぬるいです。
裁縫セットの針で手を突き刺す、男子の前で服を脱がす、傘で頭を殴る。授業中ものを投げつけられたり、囲まれて死ねと連呼されたり。
これらの行為は立派な犯罪のはずです。
ではどうして、当時の加害者たちは今社会人として働き結婚して子どもをもうけているのでしょう? もちろん結婚と仕事がすべてではありませんが。
私は男性恐怖症となり、もし男性に恋をしてもこちらの片思いで終わるように自ら行動しています(分かりにくい言い方ですみません)。
はっきり申し上げて、中学時代のせいで男性はみんな暴力を振るう生き物として認知されてしまっているのです。家族の男性陣はそんなことないのに。
ちなみに服脱がすのは女子にやられました。
最近当時のいじめが原因で仕事に影響が出ています。
仕事場、といってもいわゆる作業所と呼ばれるところです。いい場所ではありますが、とても生活するだけのお金は貰えません。
その私が通う作業所のすぐ近くのとある店舗で、私に暴言を浴びせ手に針を突き刺そうとした女子本人が正社員として働いていることを知りました。あれです。SNS経由です。
稼ぎの良い(収入で男性を判断するのはどうかと思いますが)旦那さんと二人の子どもがいることも。
私は一度も男性経験がないのに、最低賃金も得られないのに。
ゆるさない。
もう大変です。作業所に行こうとすれば、出くわすリスクが発生します。
そうでなくともフラッシュバックの嵐です。身動きさえできません。
誰と接するときも、この人はいじめ加害の経験はあるのか、ひどく気にしてしまいます。
そういうことです。
これからも私をいじめた彼女はキラキラ活躍して、私はもう恐怖と憎悪と共に生きていくだけなのです。
こんな暗いこと書いてごめんなさい。
でももしこれを読むあなたがいじめ経験のある人間だったら、私は永遠にあなたを許さないと思います。
「ゆるさない」
いじめ後遺症 七草かなえ @nanakusakanae
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