最愛の人との再会



 1937年 春


 日本国内の経済指標は全国的に好循環になりつつあって林実咲内閣の支持率は70%台の高水準で安定しつつあるこの頃、この先に起こる何かを見据えるその実咲はモスクワへ赴き、この世界のロシアを治めるソビエト連邦政府の代表、ソ連共産党書記長ヨハン・スターリン氏と会談を行っていた。


「・・・・・・いつ目覚めたの?」


 異国の独裁者になぜか強い波長を感じて、すぐにそれが自分と同じ前世から来た転生者、しかもそれは前世で自分の愛した・・・・・・そうだと気付き、込み上げる感情を抑えつつ話す実咲。


「本当ついこないだよ、気が付いたらこのロシアの独裁者になってた」


「そう・・・でも弦さん前世ではいつ・・・・・・私が死んだすぐ後?」


「いや、もうちょっとしてからね、病気見つかった時はもう手遅れだったみたいで」


「そっか・・・私が死んだ後のあの日本は、世界は平和だった?」


「うん、まあ言うても僕もあの後5年くらいしか生きられんかったけど、実咲と沙羅ちゃんのその願いは叶えられてたよ」


「そっか、よかった・・・この世界で私が総理になったて知った時どう思った?」


「まあそれより千寿が天皇陛下って方が驚きでね、多分実咲が政治に行ったのはあの子の考えだろうなってすぐに分かったけど」


「・・・それで、千寿の意向もあってこの世界でも私は平和のために・・・だけど独自の諜報活動の結果を見れば、もう既にそれは止められない。ロシアも我が国や英国と一緒でアメリカの中枢に大量のスパイ送り込んでんだから、あんたも分かるよね」


「うん・・・前世とは少し違うとはいえ、あの国はやっぱ超大国だし、それこそ日本イギリスロシアドイツ全て敵に回しても戦える力はあるだろうしね」


「それで先に仕掛けられたら絶対に我々は苦戦する。カナダもメキシコも開戦しても中立って言ってきてるし」


「でも苦戦しても、先に仕掛けはしないんでしょ?」


「そらね、イギリスがどうするか分からんけどあくまで我が国は最後まで非戦の態度を貫く」


「まあうちはカムチャッカ半島からアリューシャン、アラスカが目と鼻の先だけど僕もあくまで先制攻撃の命令は出さないよ」


「それじゃ、イギリスが仕掛けたりしても日露はさしより中立ってわけね」


「そうね、時間は一秒でも稼ぎたいし。だけん同盟の参戦条項消したんでしょ?」


「そう、"協力"って文言に変えてね。じゃあ我々の方針は決まりね・・・」


 その本題の話が終わったあとも、今世での再会を喜びしばし前世の話で盛り上がる2人であった。













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