転生執行官~鬼澤 輪廻~
華厳 秋
転生執行官 鬼澤 輪廻—1
少し遅れてのあけましておめでとうございます!
これは、思い付きで書いた短編なのであんま深く設定は練れてないのでご容赦を。
何処かで後編を出したいと思います!それでは、良い読書を!
☄★☄★☄★
現代日本には、とある裏方職業が存在していた。
その職業は『転生執行官』という。その歴史は古く、天皇家誕生時より続く最強の裏組織だ。
しかし、彼らは神の血筋である天皇家の命により、才ある者を天照様とその神友様が管理する幾つかの『異世界』へと転生させることのみを生業としていた。
「2025年3月31日朝4時00分。今年度最後の朝礼会議を始める」
東京某所 【レジェンド・リヴァイブ】本部会議室
転生執行業界の最大手事務所【レジェンド・リヴァイブ】の本部会議室で、世界最高レベルの転生執行官三十名と事務職員が集い毎朝恒例の朝礼を行っていた。
しかし、今日の朝礼はいつもとは少し雰囲気が違っていた。
いつも以上に鋭い雰囲気を纏う執行官達が、普段よりも豪華な飾り付けが施されている軍服モデルの戦闘服装と兼用できる礼装を着ていた。
色は上半身、下半身共に黒で統一しており、唯一腰に巻いているベルトと漆黒のマントの内側が血を彷彿とさせる紅に染まっている。
「総員起立ッ!」
司会席に立つ男が地声でマイクありと並ぶ程の大声を出し号令をかける。その声に合わせて、一糸乱れぬ動きで立ち上がる三十名の転生執行官と事務職員一同。
執行官が着る黒を基調とした礼装には、首元や手首の襟やらにふんだんに金が使われた飾りがついており、転生執行官のシンボルである【血濡れ蝶】と天皇家の象徴である【菊】が描かれたブローチを左胸ポケットの上に付けている。
さらに、ここに居る三十名の中でも特に優秀な五人には、五人一組の小隊を率いる小隊長の証として、別のブローチを身に着けている。
それ以外にも、執行官だけが許されている軍刀を左腰に帯刀し、右腰には同じく執行官だけが所持を許されている拳銃を仕舞っている。そして、今は敬礼の為に取っているが、白い軍帽の中央にも血濡れ蝶の刺繡が入っている。
「敬礼ッ!!」
一息おいて、再び司会者が今度は「敬礼」の号令をかける。
執行官一同は、握り拳を作った右腕を首の前で斜めに構え、左腕を背中に回す独自の敬礼を会議室正面に掲げられた旭日旗と日章旗、菊の紋章に行う。
「回れぇ右ぃ!敬礼ッ!!」
司会者の会議室に響き渡る言葉に合わせ、自衛隊員も舌を巻く完璧な回れ右と、会議室後方に掛けられた【レジェンド・リヴァイブ】の旗へ今度は、世間一般的な敬礼を行う。
彼らの敬礼方法が旗ごとに違うのは、その忠誠心の現れともいえるだろう。
自らが仕える国の旗である日章旗と旭日旗には、執行官に代々伝わる独自の最高敬礼方法を起用し、逆に己が所属する事務所の旗には習わし程度の意味しかない。
それでも、彼らが事務所旗への敬礼一つに一切の妥協を許さないのは、この旗を考案した者への敬愛と畏怖の表れだろう。
閑話休題
「回れぇ右ぃ!休めッ!!」
最後の号令で執行官たちは休めの体勢に入り、その場から微動だにしなくなる。
そんな、執行官ら30名を一度見渡した一人の男が、司会席の横からステージの中央へと歩いてく。彼がステージに上がった瞬間、会議室が今までにないレベルの緊張感が駆け巡る。
「執行官、敬礼ッ!」
その男は、そんな緊張感など知らないかのように堂々とした佇まいでステージ中央に立つ。彼の服装は、敬礼姿勢から微動だにしない30名の執行官とは真逆だった。上下半身共に赤を基調とした軍服を纏い、ベルトと紅のマントの内側が全てを飲み込む漆黒となっていた。
さらに、彼の左胸には十を超えるブローチや勲章が付けられ、彼の優秀さをより一層引き立てていた。
「素晴らしき才能と永遠の努力によってその血濡れ蝶を勝ち取った、優秀なる執行官諸君おはよう。皆は私のことを知っていると思うが一応自己紹介をしよう」
彼は、その立派な顎髭を擦っていた右手を頭へ持っていき、部下たちの敬礼へもはや芸術の域にまで達している見事な敬礼を返しながら名乗った。
「私は、皇室直属執行親衛隊総隊長兼【レジェンド・リヴァイブ】永久代表取締役兼社長、
少なくとも記録上は
数多くの転生を執行し、皇室の懐刀とも呼ばれている『神州の怪物』鬼澤 輪廻がその名とその姿を後輩らの記憶へと刻み付けにやってきた。
☄☄☄☄
軍服はカッコいいよね!
鬼澤のイメージは転〇ラの近藤中尉を老けさせた感じ。
もし、軍服カッコいい!と思っていただけたら星やブクマ、ハートの方是非よろしくお願いします!
転生執行官~鬼澤 輪廻~ 華厳 秋 @nanashi634
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