都市伝説『異世界エレベーター』を検証してみたら『異世界』に行ける理由が分かった件

山野小雪

第1話  人生の終わり


 俺は今死ぬほど後悔している。

 動画配信者としては成功をおさめたのかもしれないが、人生は間違いなく終了した。


 5階で開いたエレベーターに乗り込んできた『女』は俺をじっと見つめている。


 ――ホ、ホンモノの幽霊だ!


 エレベーターの中の温度が一気に下がったような気がした。

 喉が急速に乾き、恐怖で全身が粟立ち、足の震えが止まらない。 

 


 困惑、驚愕、恐怖、そして絶望。

 

  

 そしてエレベーターはゆっくりと上昇し始めた。



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