第9話中編:諸悪の降臨

 止まった時かは開放された手下たちはその間の空白の意識と記憶に戸惑い、狼狽える。

「ぐっ、ボス親父! 大丈夫ですか?」

「ういぃ、気持ち悪いぜ、相変わらず、同盟の相談役コンシリエーレはやばいことするぜ。」

「まったく、ガロッサと居ると、心身の休息が足りんわい。」

「ふっ、俺はまだまだ現役でピンピンしてるぜ! だが、抗争はやめだ! ホテルに入るぞ!」

 ドラク・チカチーロ、アッシュ・デザルポ、ロイズ・ルチアーノが頭を抱えて、ガロッサ・アルカポネを心配するも、彼に支えられ、マフィアかぞくと共に歩き出す。

「うう、いきなり目の前が真っ暗になって怖かった…シャシャ…」

「レプトール様、一体何が起きたんですか?」

「我が娘たちよ、安心しろ。あの悪神がちょっかい掛けただけだ。まだ、目眩や頭痛する者がいるなら、一旦休んでから、人間の建造物に入るぞ!」

 林隠キャメロンと蛇腹メデューはレプトールに抱き付き、時間を止められた恐怖で彼の肌の温もりを欲し、レプトールも彼女達の頭を撫でて、宥める。

「くっ!? おい、暗魔くらま! 大丈夫だったか!?」

「ああ、奴さんはそんな簡単に切り捨てるような頭じゃねぇしな。って、本名言っちゃってるぜ、群裏夢ぐりむちゃん。」

「なっ、それはそのついうっかりでだな…って、ちゃんを付けるな!!」

「おじさんが群裏夢お姉ちゃんをいちゃついてる。えっちぃ。」

冥花めいかちゃん…人聞きの悪い事言わないでよ。さぁて、ホテルには鬼が出るか、蛇が出るか、挑もうじゃねぇか、お前ら!」

 ハーデッドは心配で駆け寄ったタナティスの顔を赤らめさせ、ヒュプノースにジト目で呆れさせた。

「クイーン、同盟の首領とは言え、奴相手に遅れを取ってしまいました。誠に申し訳ございません。」

Prプロフェッサークリーン、本番はここからです。我らが地球の怒りを他の悪の組織ヴィランドに見せつけるのです。」

 ダイソンクイーンは頭を下げたウォッシャーキングを発破を掛け、これから行われるであろうことに意気込んだ。

「ううう、あの変態首領め。私を超える腹黒さなんて、許せねぇ。」

「相変わらず、時を簡単に止められるなんて、恐ろしいゾナムシ…まさに、ゾナムシ。」

「そんな神様にも負けない魅力を持つのが私達、グロテ・スターズよ。見せてあげましょう、私達の晴れ舞台を。」

「おいおい、俺たちヴァイスターズを忘れんなよ!」

「私達、PMB48やナイトサンドリヨンもお姉様に着いて行きます!」

「拙者ら、ラヴァーズも忘れずに!」

 レイシア・ラブバグスはクローネ・パンサードやモナミ・サラセニア、マカミ・ウルファングなどの頼もしいアイドル仲間や彼女達に付き従う者達と共に更なる魅了を求めた。

「モナお嬢様! あ、いや、船長、ご無事で何よりです!」

「モナちゃん船長、相手の強さも相変わらずね。」

「ムール、イスタちゃん、超銀河に名を轟かせる魔改賊として、負けっぱなしは癪なのです! 野郎共、これ以上、ヴァイスローゼの好きにはさせるななのです!」

 ムール・セバスチャンや、イスタ・サイエンティストら手下達の無事を確認したキャプテン・モナは彼らを先導する。

「お嬢様、ご無事ですか!? 己、老害の生者の分際でお嬢様の手を煩わせるとは! 許せん! 消し炭にしてくれる!」

「おいおい、落ち着けよ、ジャージー! まだ、負けた訳じゃないぜぇ! 今度会った時、木っ端微塵に刻み尽くせばいいんだからよ!」

「しかし、見事に主導権イニシアチブを獲られてしまいましたね、はてさてこれからどうなることやら…」

「マッドガッサー、遊戯ゲームで先攻後攻いずれを獲っても不利にはならないわ。私達の遊戯ゲームは始まったばかり、思う存分楽しもうじゃない。」

 ディナ・レヴェナントはジャージーデーモンやスレンダーマン、マッドガッサーらハイゾンデッドを束ねながらも、これからの成り行きを楽しもうとした。

 何はともあれ、七罪之諸悪セブンズシンジケートは全員、帝都旅館に入って行った。



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