第3話 催眠
土日を挟んだ三日後の月曜日。
俺は特に予約することも無く時間も指定されなかったので、適当に起きて気が向いた時に例の病院へと向かった。
あれから先輩と連絡が繋がらないのがまたムカついてるが、別に元々そんなに仲が良いわけでも無く、共通の連れが居たからたまに遊んだ程度だ。適当にされたのはちょっとイラっとしたけど、まぁこんなバイトを紹介してくれたってのもあるし俺の中で勝手にチャラにしといた。
こういったバイトは人伝の紹介形式でないと雇って貰えないのは聞いていて知っていた。募集をかけると必要以上の応募者が・・・しかもロクでもないのが大半と来るんだろうとも思う。中には無料の「健康診断」って感覚で来る奴もいるんだろうな。病院側からすれば無駄な工数と労力が取られるだけになる。
前回、金曜日に来た時と同じ不愛想な看護婦に医者の名前を伝えて、またまた前回と同じ対応をされて奥へと進んだ。
部屋をノックするも返答が無い。だから先輩も勝手に入っていったのかと少し納得しながらも、変なやつらだと思い俺も勝手に開けて入って行った。
すると、そこには誰も居なかった。
ちょっと気まずいながら《いや、さっきの受付に俺はちゃんと言ったしな》って逆に俺のこの不可抗力な状態に戸惑いを苛立ちに変えながら、横に設置しているシングルサイズのベッドに腰かけて誰かが来るのを待ってみた。
ベッドに横になりながら、ダメだけど暇だったからスマホでSNSを見たりゲームしたりしていると、またまた別の看護婦が俺に気が付いて声をかけてきた。
「ああ、すいませんお待たせしてますよね。どうぞこちらへ」
俺はうんざりした顔をしていたと思う。でもこの女も他と同じく不愛想で印象は最悪だ。どういう人選の仕方をしているのかが不思議だ。それともここで働くとみんなこうなるんだろうか。
まぁとにかくお互い様なんだし、気にせずに看護婦の後を着いて行った。
すると案内された場所は綺麗な個室で、ドラマか何かで見た金持ちのお嬢さんが入院するようなそんな間取りの部屋だった。
「ここで、またおまちくださいねー」
看護婦は感情が一切ない声でそう言うと、そそくさと出て行った。
その途端に異常なほどの睡魔に襲われて、何とか壁に手を付いて身体を支えるけどそれも儘ならない程に、気を失うようにダブルサイズであろう大き目のベッドへと倒れ込んでいった。
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