小説を書くのは難しい。ミステリーならなおさらだ
今回のサブタイトルですが、ミステリーの『九マイルは遠すぎる』からとりました。読んだことがない方は、読んでみてください。殺人だけがミステリーではありません。いわゆる安楽椅子探偵です。
殺人だけがミステリーではない、と書きましたが今回は殺人ありのミステリーの話です。創作秘話みたいなものです。
小説を書くのは難しいです。誰しもが産みの苦しみを経験しています。これは、どのジャンルでも同じです。しかし、ミステリーの場合は「なぜ殺人をしたのか?」という動機が重要です。「イラッとしたから」では話になりません。
私は『クロユリの花束を君に(以下、クロユリ)』という作品を書きました。これはタイトルを先に思いつき、ミステリーにしようと決めた経緯があります。こちらのタイトルも『アルジャーノンに花束を』から思いつきました。インプットは大事です。
話がそれました。ミステリーは動機が大事。読者に現代の問題を訴える社会派ミステリーなら、動機が重要です。私は本格派……を自称しているので、トリックに気を使います。クロユリでは、密室殺人を扱いました。ですから、「いかにして、密室を作るか」のトリックを考えるのが難関でした。
ミステリーのトリックは、出し尽くしたと言われています。もちろん、時代が進むにつれて最新機器を使ってアレンジされます。
クロユリの密室トリックは自分で考えました。前例があるかもしれませんが。どうやって思いついたか。これは、連作短編のミステリーのトリックを合体させて作りました。すでにあるものでも、組み合わせ次第で新しく生まれ変わります。
クロユリはもともと中編でした。それをカクヨムコンテストに応募するために、短編に改稿しました。五万文字を一万文字にしたのですが、他の事件が邪魔をしていました。改稿作業中に「これは冗長だな」と思いました。読者なら、なおのことです。
短編として作り直すと、綺麗にまとまりました。話の筋が明確になり、クロユリの花言葉の意味も分かりやすくなりました。タイトルを思いついた時に、クロユリの花言葉は何か調べました。ネタバレになるので、ここでは触れません。気になる方は調べてみてください。
トリックを考えるのは別として、ミステリーを書くには緻密なプロットが大事です。手を抜くと悲惨なことになります。プロットの大事さを学びたい人は、ミステリーを書くのもありです。ミステリーといっても、トリックなしでも動機があればいいのです。残念なことにミステリーは過疎気味です。一緒に盛り上げてくれる方を募集中です。
今回の話に出てきた『クロユリの花束を君に』はこちら。カクヨムコンテスト参加作品です。
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