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2024年12月22日 21:54
元の小説を未読の上で、一つの物語として拝読させて頂きました。記憶を失くす事故から、現実にアジャスト出来ず、ボタンをかけ間違えたまま、他者との距離感を見失う。そんな喪失感にもがき苦しみ、救いを探す。人は人生を生きる上で、ある特定の場所で立ち止まる傾向にあります。記憶を失くさずとも、そういう場所は存在します。その場所とは「自分が最も充実していた時代」。そういう場所を心に持つがゆえに、進む時間の中で損なわれるままに擦り減って行きます。本作の彼女は「失くした記憶」に理想を見ている様に感じました。そのピースが揃えば完璧な自分に戻れるという希望。ゆえに現状を進みつつも、拭えない喪失感に苛まれる生き方を、計らずとも自ら選んでいる様に感じます。人生の理想を憧憬する。儚く寂し気で苦しむ喪失感の中に、ある種、知らないが故の幸福が内在している構造ですが、そこは深読みでしょうね。エンディングにおいて、失くしてしまったものを見つめ続ける彼女。その切なさが胸に残ります。その心に抱く寂しさに共感し、美しいとさえ感じてしまう私も、同じく喪失感に苛まれる一個の人間なのだと思いました。楽しませて頂きました。ありがとうございます( ;∀;)
作者からの返信
読んでいただきましてありがとうございます。未読で読んでいただいて、ありがとうございます。初見で読んでいただいた感想はありがたく思ます。「儚く寂し気で苦しむ喪失感の中に、ある種、知らないが故の幸福が内在している構造ですが」というところが鋭い読みです。もう一話、続きます。ありがとうございました。
2024年12月22日 18:02
『蹉跌の彩り:一ノ瀬彩の忘れ物』の続きでしょうか。記憶の無くなった彩の不確かなモヤモヤが、少しずつ思い出すことによって、輪郭がハッキリしました。しかし、時の流れにより、あんなに仲良しだった星崎兄妹と疎遠になってしまうとは思いませんでした。
読んでいただきましてありがとうございます。後書きみたいなものです。失くした喪失は埋まらないのです。もう一話続きます。ありがとうございました。
元の小説を未読の上で、一つの物語として拝読させて頂きました。
記憶を失くす事故から、現実にアジャスト出来ず、ボタンをかけ間違えたまま、他者との距離感を見失う。そんな喪失感にもがき苦しみ、救いを探す。
人は人生を生きる上で、ある特定の場所で立ち止まる傾向にあります。記憶を失くさずとも、そういう場所は存在します。その場所とは「自分が最も充実していた時代」。そういう場所を心に持つがゆえに、進む時間の中で損なわれるままに擦り減って行きます。
本作の彼女は「失くした記憶」に理想を見ている様に感じました。そのピースが揃えば完璧な自分に戻れるという希望。ゆえに現状を進みつつも、拭えない喪失感に苛まれる生き方を、計らずとも自ら選んでいる様に感じます。
人生の理想を憧憬する。
儚く寂し気で苦しむ喪失感の中に、ある種、知らないが故の幸福が内在している構造ですが、そこは深読みでしょうね。
エンディングにおいて、失くしてしまったものを見つめ続ける彼女。その切なさが胸に残ります。その心に抱く寂しさに共感し、美しいとさえ感じてしまう私も、同じく喪失感に苛まれる一個の人間なのだと思いました。
楽しませて頂きました。ありがとうございます( ;∀;)
作者からの返信
読んでいただきましてありがとうございます。
未読で読んでいただいて、ありがとうございます。
初見で読んでいただいた感想はありがたく思ます。
「儚く寂し気で苦しむ喪失感の中に、ある種、知らないが故の幸福が内在している構造ですが」というところが鋭い読みです。
もう一話、続きます。
ありがとうございました。