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  • ep.3 初雪の日にへの応援コメント

     激しい感情や惨状の景色も含まれているのに、寂しくも落ち着いた雰囲気が、ずっと心地よく寄り添ってくれるお話でした。
     市枝さんの作品には、冬の予感や寒さを防ぐべく包んでくれる布の感触があると思っているのですが、この作品は冬の海辺で風に吹かれているような感覚がします。落ち着くようでも、不安を掻き立てるようでもある波の音や風の音がして、でもやがて波は緩やかになっていくというような。収まっていくその様をじっと見届けるような気分になりました。
     対照的な二人の看護師、数多の過去を背負ってきたのだろう婦長、謎多き魔女……登場人物の心情描写や、語られすぎないが故に想像が捗る、余韻ある匙加減も絶妙でした。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    「落ち着くようでも、不安を掻き立てるようでもある波の音や風の音がして、でもやがて波は緩やかになっていく」……素敵な表現をしていただき、とても嬉しいです。
    ライラとマギー、対照的でありつつよく似ている二人の物語のラストは、共に海辺のシーンで終わっています。それは、葉霜さんのおっしゃるように、「波が緩やかになっていく」さまを、私も見届けたかったからなのかもしれないと思いました。素敵な感想をありがとうございました。