【1章完結済み】享楽主義の最凶少年
卯月ミヅキ(旧・卯の花)
序章
プロローグ 最悪な試練
終業の鐘が鳴り、クラスメイトたちは荷物を持って帰路に着く。
ボクも、クラスメイトたちと同じように荷物を持ち、そのまま帰路に着いた。
なんてことない日。
特に変わったこともなく、淡々と過ぎる日々。
退屈だ。
こら、そこ!!!厨二病とか言わない!!!
実際に退屈なのだ。
何か楽しいことが起きて欲しい。
いつもと違う非日常に出会いたい。
そんなことを思いながら、家の鍵を開け、誰もいないことに少し寂しさを感じながら、ソファに腰掛けた。
次の瞬間、どこからともなく声が響いてきた。
〈これより、『人類昇華ノ試練』を開始します。カードを選んで下さい〉
は?
なんだこの声は?
その声は、どこか機械的で感情が乗っていなかった。
ボクの混乱をよそに、目の前にカードの束が出現し、そして選びやすいようにか広げられた。
視界を埋め尽くす大量のカード。
何だこれはと混乱する一方、どこか楽しんでいる自分がいた。
カードを選べ……か。
それにしても、動けないな。
いや、正確には腕だけが動く。
なるほど、選ばなければこの場から動けないってことか?
どうしても選ばせたいらしいな。
カードは裏返しになっていて、表は見えない。
勘で選ぶしかないか。
これを選べば面白いことになる。
そんな予感がする1枚に触れた。
すると、他のカードが消滅し、触れたカードだけが残った。
カードを手に持ち、表面を見るとそこには『異能』と『試練内容』が書かれていた。
◆◆◆
『異能』■
『試練』冒涜の邪神の討伐
◆◆◆
……何だ……これ?
冒涜の邪神の討伐?
は?
試練内容が神殺し?
おかしいだろ?
パキパキと何かが割れる音がした。
下を見てみると、ボクの真下の空間が割れていた。
気づいたときには遅く、ボクは落下した。
ただひたすらに暗い。
そんな空間にボクは落ちた。
どこだ?
〈理外級試練の挑戦者を確認しました。試練内容は冒涜の邪神の討伐。この試練中のみ、挑戦者は心が折れない限り不老不死となります。時間制限はなし。挑戦者が冒涜の邪神を討伐すれば試練はクリアとなり、苦痛の果てに挑戦者の心が折れ、死んでしまった場合、試練は失敗となります〉
不老不死?
だったらいけるか?
いや、普通の人なら無理だろう?
これ、要するに痛覚はあるんだろう?
なら、重傷を負った時点で心は普通折れるだろう?
〈挑戦者は武器を使うことが出来ます。武器カードを選んで下さい〉
目の前に何枚ものカードが出現する。
今回も、勘に従って1枚選ぶ。
カードの表を見ると、そこには……白紙があった。
は?
〈選ばれたカードはスカです。これにより、挑戦者は素手で戦って下さい〉
え?
ちょっと待って!?
素手!?!?!?
ええ!?!?!?
〈これより、冒涜の邪神が出現します。出現に伴い、試練はスタートです。それでは、ご武運を〉
「……………え?」
〜あとがき〜
新作です。面白いと思って頂けたら、感想や☆、♡をつけて下さると嬉しいです。
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