第98話

「おやすみ、沙来。」




『うん…おやすみ、真在子。』




「……沙来?東乃さんの所に行かないの?」




襖の前で立ち止まったままの沙来は、急にこちらに振り向く。






『真在子……顕司さんと二人きりで大丈夫??』




「えっ??えーと、別に大丈夫だよ。この後、すぐ寝ちゃうし。」




『そっか…そうだよね。ごめんね、変なこと言って!』




「う、うん……」

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