第97話
『わぁー真在子、磨奈珂さん、見て!』
「まぁ、凄く赤い夕陽ね……」
『本当ですね…………』
窓から眺める空はまだ明るく、その中で沈みゆく深紅の夕陽は蜃気楼の様に揺らいで見える。
少し不気味で……
禍々しい自然美に映るその光景は、“逢魔が時”を想わせるもので怖くもあるのに
なぜか目が離せなかった………
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