六十九

第79話

『慧悟さん、まだお仕事?』




「ああ…この時期は特にな。」




『そう……じゃ私、もう寝るね。』




「ああ…お休み、綾子。」




『おやすみなさい、慧悟さん……』




パタン………―――






(行ったか………)





机の引き出しに閉まった真在子からのハート形に折られた手紙を出し解くと、たった三行の文字が目に映り込んだ。

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