第13話
とは云えあの人の事だ、どうせ桐生家に目を付けたのだろう。
華族でも名門のある桐生家。
だが俺に取ったら、そんなもんどうでも良い。
家柄や身分は関係無い。
ただ普通の……家庭が欲しい。
安らげる居場所……真在子と産まれてくる子供との大切な空間。
(お前も望んでくれ……)
彼女の額に口付けを落とす。
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