集団ストーカー

@nekoneko8888

第1話 移住前

移住前に10回ほど移住先がどのようなところなのかも含めて住宅を探し、農地の借り受けも含めて役所に案内をしていただいた。議員さんも案内に参加していただくことになりここがどのような土地なのか、どんな生活を送っているのかというのを教えていただいた。一番問題になったのは農地である。縁もゆかりもない見ず知らずの人間に簡単に農地なんか貸せない地主がほとんだからだ。管理もろくに出来ず荒廃地となっている田んぼでさえ、私たちが借りるのには相当な困難を極めていた。そんな地主であるが、私が逆に地主の立場だったら同じく簡単には貸すことができない。というのは、見ず知らずの人間に貸してしまって、万が一他の農家に迷惑なことをしていたら困ると想像できるからだ。これは、どこの県でもだいたい同じ。全く知らない人間に農地は簡単には貸せないのだ。これはその農地がどんなに荒廃しきっていて周囲の迷惑になっていようが関係のない話なのである。役所に農地も探していただいていた私たちは、ついに自宅から5分ほどの位置にある農地を借り受ける話を取り次いでいただいたのだ。移住前のほとんど最終の段階で、役所が地主を説得してくれたのもあって、何とか借り受けることができた。これには今も深く感謝をしている。だが、その話し合いの場で地主側から、農業みたいなもんで飯食えるかーというジャブが飛んできた。農業で飯が食えようが食えまいが、賃料だけ支払い、管理さえしていれば私らが生活できるか否かというのは地主には全く関係のない話なのだ。しかし、自分は高給取り、農業なんかたかだか稼げる額も少額という理論により、アホにされるのである。まあ、借りれるんならそのくらいの嫌味は言わしておこうかと、その場は解散し、無事農地の借り入れはできたのである。自宅からも5分ほどという比較的便利なところでもあり、ひとまず農地が借りれないなんて事態に陥らなくて済んだ。それが良かったのか悪かったのか今となっては半々だが。

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