もしもマイカが読めたなら

Hogero

第1話

12月も中旬になりまして、朝はつとめて、

新聞を捕りに玄関を開けると、

そこには、霜の世界が広がっている。


冷えた空気は、キーンと音がするようだ。


遠くを見れば、あぁ、あれに見えるは、

いつもの山々じゃないか。


だが、一面真っ白に凍っている世界で、

見る山は、氷の女王といったところか。


さて、それはさておき。


今日は、作業場の福利厚生改善のため、

地上デジタルTVを設置することにする。


作業場といっても、事務作業をする作業場だ。


しっかし、寒い。


手が、かじかんでしまう。


なぜなら、作業場の暖房は、電気こたつのみ設置。


これも、こたつで書いている。


いわゆる、こたつ記事である。


ここ数年、部屋全体を暖めるのは、不適切との結論に達し、

石油ファンヒーターの使用を中止したのだ。


そんなこんなで、TVの設置を開始する。


別部屋の、あんまり使っていなかった19インチの液晶TVを持ってくる。


作業場にはアンテナ線が来ていないので、

屋内アンテナを、天井から吊るして使用すれば良いだろう。


そうだ、地上デジタルといえばBCASカードが必要だ。


TVの裏を見て、カードを確認してみる。


外してみてみると、何かに似ていることに気がついた。


手持ちの様々なカードと、サイズが同じじゃないか?


もちろん、マイナンバーカードも同じである。


ここで、閃いた。


TVにマイカを挿したら、TVは見れるのか?


マイカは、いろいろな用途に使えるはずだ、

TVが見れたって、ええじゃないか。


早速挿して、電源を入れる。


読み込みに時間がかかっている。


マイカを読むのに、てこずっているのか。


そうして待っていると、画面に【BCASカードを挿して下さい。】

と表示された。


気が利かないTVである。


そうです、マイカでTVは見れません。


「マイカでTVがみれたら面白いのになぁ」と思う。


銀行講座が紐付いているので、受信料の支払いも出来るはずだし。


では、TVが見れないなら、マイカの機能が使えたらどうだろう。


TVを申請用の端末に使うのだ。


そしたら、文字入力はどうする?


簡単な入力なら、リモコンで可能だろう。


多くを入力するなら、パソコンキーボードが必要になる。


ちっと、待てよ、TVをパソコン化出来たら

どうだろう。


まず、画面が大きくて見やすい。


カメラとマイクを付ければ、TV電話にもなるはずだ。


TV電話が出来るなら、WEB会議だってできるだろう。


申請用の端末に使うことを考えるなら、

役所の職員と、TV電話でヤリトリしながら


申請も出来るんじゃないか?


う~む、これは21世紀的な使い方だ。


リビングの大型テレビで、WEB会議をしている絵なんて、

むかし、何かの科学雑誌でみたことがあるような気がする。


スマホは、いちおう何でもかんでも出来るけど、

なにせ画面が小さいのが難儀だ。


大型テレビなら、画面の大きさは十分ではなかったか。


これは便利そうだ、と思いました。


それはそうと、TVは無事設置されたので、

将棋番組を見ています。


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