第28話


「ん。」


そう言って、私の普段使っているZIPPOの火を陽翔へ近づける。



陽翔「は?なんで?」


頭の上に?マークが浮かんでいるではないか。


(フフッ―)



「吸わないの?ん。どーぞ?私も吸うから、早く」



フッとあの、笑い方をする陽翔。

陽翔「あぁ、さんきゅ」

今度は素直にタバコを近づけてきて、火を着ける。


陽翔「――フーッ。珠は…タバコ吸うんだな?…良かった」


「うん、、吸うよ?ヤダ?」


陽翔「ッッ。いや、ただ身体に悪いぞ」

ふるふると首を振ってそんなことを言ってくる。


(ムッ。)


「自分だって吸ってるじゃん」


わりぃわりぃと言いながら、頭にポンポンと軽く手を乗せてくる。


なぜか、この人の手は温かく、安心する手だなと思って自然でいられた。



そして、2人並んでタバコを吸う。

なんとなくこの人の隣は居心地が良い。



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no Title @sa_ku99

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