天ノ川大戦

@Tarnu

第0話

「ようやく…ようやくだ…」

 かろうじて聞き取れるほどの酷いノイズが入ったスピーカーから声がする。

「最後に…で、よかっ…」

 音が途切れ途切れで肝心な内容が掴めない、しかし最後にはっきりと聞こえた五文字があった。

「ありが、とう…」

 砂嵐のような音とともに、音声は途切れた。

「さて、行くか。」

 件のスピーカーをポケットに入れ、戦闘服のようにも見える格好をした美しい黒髪の少年が仰向けの体勢から腰を起こした。

「次の目的地はあそこだ。」

 少年が指差す方向には美しき青い星があった。

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