おじの大好物


これは私が4歳の頃に本当にあった話だ。私は全く覚えていないが、今思うと不思議な出来事だったと母と兄は語るーー。




当時、私のおじ、いわゆる母の兄が病気で入院していた。その時から私の身に起きた不思議な変化。



母が私に「何を食べたい?」と聞くと毎回必ず、「マグロの握り」と答えていた。


当時、おじは病気で食事ができなかった。おじの大好物がそのマグロの握りだった。


おじが亡くなる2ヶ月間くらい、おじの見舞いに行くたびにマグロの握りを私は食べていた。






実は私、マグロの握りは好きではない。


現に、おじが亡くなってから、マグロの握りは食べていない。



多分、おじが私の身体を使って大好物であるマグロの握りを食べていたのだろう。

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