※BL作品です
あ、これBLなのね。ということに読んでから気がつきました。
雑食読みなので全然OKですが予備知識なしだったのでちょっとびっくりした汗。
てっきり海洋冒険小説かと思ったらBLでしたが、全然かまいません。
稲妻が駆け抜けるようにしてけっこう早めに盛り上がってくれるのでお待たせしません、BL派の方は期待して下さい。
ストレートな告白キター。男性同士の痴話喧嘩あついー。
君たちそんなキャラだったのか。
あ、でも、そんな感じだったかもね~?
事前に心の準備があってもなくても、ドキドキすること請け合いです。
完璧な美貌を持つエリート海軍大佐レオナルド・スタンリー。
フォックス家の養子にして秘蔵っ子、漢気溢れる銀髪の海賊ウィリアム・グレイ(フレディ・フォックス)
両者が手を組み、惹かれ合い、イシャンティカの財宝に繋がる『鍵』を奪った大海賊を追う物語。
しかしメインはBLです。
BLもBL。
ど真ん中です。
急接近する美男二人、ピュアピュアで美しすぎる。
そんな彼らと敵対するのは護廷十三隊三番隊、いや、あの人と似ていても、もちろん別人です、関西弁で糸目の大海賊ジョン・ミラー。
こちらには天使のような美少年がつきます(握り拳)
その秘密……。
体温が上がったら……?
拝みたいですねもう。
わたしは主役の二人よりも、サイドストーリーにあたる大海賊ジョン・ミラーと美少年の関係の方が気になってます。
こちら、もともと誰に見せるでもなく手許で書いておられた秘密の物語とのこと。
それだけに「好き」が詰め込まれて溢れかえっておられます。
「彼らが好き、海賊が好き、この世界観が好き、この物語が好きなんだ……!」
徹頭徹尾、この想いに貫かれているその熱量、その勢いは、物語を綴る上でいちばん大切なものではないでしょうか。
なんと眩しい。
「上手だと云ってもらいたい」
「多くの人に読んでもらいたい」
そんな色気も大切ですが、その比重があまりにも偏っていくと名声と引き換えに作品が曇り、書く手もしだいに迷うものです。
最近ちょっとスランプ気味の方は、「自分の好きを詰め込んだらこうなった」こちらの小説に触れると、たちまちのうちに「そうだった、これでいいんだ」と忘れていた何かが胸の奥から甦るかもしれません。
それにしても、波濤をこえる帆船の上で強い海風に吹かれながらいつかは云ってみたいものですね。
「アイ、キャプテン!」