今昔物語〜本朝つけたり霊鬼
大高長太
第1話 おにどのの霊
今では昔のことですが、三条通りと
まだ京都が
そこに矢筒を背負った男が馬で通りかかったのですが、突然の雷雨に見舞われ、あまりの雨で進むこともできずに松の下へと避難しました。
ところがその時、雷が松の木に落ち、その男は馬もろとも裂き殺されてしまったのです。
そうしてその男は霊となりました。
その後、京都は
そのためにその場所ではたびたび悪いことが起こるのだと、人々は語り伝えて来たのでした。
三条東洞院鬼殿霊語 第一
今昔、此の三条よりは北、東の
其の霊は、昔し未だ此の京に
其の後、
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