リアル吸血鬼~赤褐色の献血ビジネス~

加賀倉 創作【書く精】

第一話『吸血鬼と打ち出の小槌』

 発語なし、魚のような目、芋虫のようにうごめくだけ、点滴、経管栄養けいかんえいよう胃瘻いろうが無理になったら腸瘻ちょうろう(両方とも、嚥下えんげ能力の喪失そうしつなどから、体に穴を開けて消化器と外部を繋いで栄養を供給するという方法のことである)。これに延命の癌手術、医療のためと称したモルモットのごとく各種実験台、年金支給と負担率一割以下の医療費支払で差し引きプラス(もちろん全てがそうであるわけではない)、家族はペイするので将来の相続金を増やせる。高度医療のレベルに応じて病院には補助金。まさに打ち出の小槌こづち


 今、私は、多くの寝たきりの超高齢者に関する事実を、述べたまでである。


 実は、この寝たきりの超高齢者の方々と、「献血」の間には、切っても切れない関係が存在する。


 それはなぜか。


 寝たきりの超高齢者には「輸血が頻繁に行われる」のである。


 人の尊厳が傷つけられていないか?

 命が冒涜ぼうとくされていないか?

 献血してくれた人の善意を踏みにじる、失礼極まりない仕組みになっていないか?


 献血は、その全てとは言わずとも、しんに人のためになっているのか、はっきり言って、あやしい。


 その理由を、述べていく。

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