第4話、メイドカトラリー手裏剣
「ランクSの仕事ではないわね」
今、私は小さな村の外れにある森の中にいた。
「グギャギャ」
少し離れた所に、緑色の子供のようなものが立っている。
一体だ。
その奥には洞窟の入口がある。
「ゴブリン……ね」
「今どうしても人手が足りないの、頼むから」
ゴブリン退治を、エリザベスに両手を合わされて頼まれた。
「ふう、百八あるメイド
スカートの中からナイフとフォークを取り出した。
両手を左右から内側に振るように投げる。
シュッシュッ
小さな音を立てて、ゴブリンの首にナイフとフォークが突き刺さった。
青い血が噴き出す。
パタリ
自分の首から飛び出たカトラリーを、愕然とした目で見ながらゴブリンが倒れる。
「百八あるメイド
――ふむ、結構洞窟は広いですね、おや、たくさんのゴブリンの音が
「百八あるメイド
「百八あるメイド
「百八あるメイド
フッフ―――ン
本気を出したメイドは軽く、マスターニンジャを凌駕するっ(キリッ)。
音も無くゴブリンを屠りながら洞窟の奥へ。
大きな広場に出た。
埋め尽くすゴブリンの群れ。
「おや、ゴブリンキングですね」
ひと際大きいゴブリンがいた。
――スタンピードが起こる寸前ですか
短めの
「はあ、雑魚ね」
スパアン
ゴブリンキングの背後に音も無く忍び寄り、一刀の元に首を跳ねた。
「グ、グギャ?」
ゴブリンの群れの前に転がるキングの首。
驚いて何もできない。
「一匹も逃がさないわよ」
「百八あるメイド
私が12体現れる。
「蹂躙せよ」
私たちが一斉にゴブリンたちに襲いかかった。
「後で特別手当ね」
ゴブリンたちを殲滅する私たちを見ながら、頬に手を当ててため息交じりに言った。
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